(3月9日にフェイスブックに掲載)
最近、イスラエル発のニュースで、非常~~~~に興味深い記事がありました。
一つは、ハアレツ紙の指摘で、「新型コロナウィルスによって、中東全域が静かになった。」というものです。いつになっても紛争や対立、どこかで爆弾使ったりと、きな臭い地域ですが、「トルコ軍とシリア軍(ロシア軍)がイドリブの町を巡って争っている以外は、静寂としている。」というのです。戦いながら、コロナに感染したくなーい!と逃げているからです。
すげー、コロナのもたらす恐怖は、爆弾よりも強力だったとは!
もう一つは、エルサレム・ポスト紙で、今度は逆の見方で、「敵性勢力が一度も、イスラエルに対してできなかったことが、見事に起こっている。イスラエルの経済、社会機能が全面停止してしまったことだ。」これも、すごーい!ハマスやイスラム聖戦がロケット打っても、アイアンドームで打ち返し、ガザの拠点に反撃し、イランがドローン飛ばそうが、イスラエル空軍がすぐに反撃して、イスラエル領土は守られ、いつもと変わらぬ生活を営んでいるすごい国なのに、コロナは、どの爆撃、爆弾よりも、はるかに強力な恐れをもたらし、人々の活動を停止させてしまった、という皮肉。
そして、実は、「いつイランのコロナ・アウトブレイクが中東に拡散するか?」ということが心配でした。イランは、年頭のソレイマニ司令官の殺害で見えてきたように、テロリズムの中東全域輸出をやっていますから、コロナ感染者の戦士がシリアとかに移動して戦ったら、シリアの医療体制たぶん機能してないから、最悪ーっ!って思っていました。
そうしたら、なんと、こんなことが・・・。「ロシア軍とシリア軍の兵士たちが、イドリブを巡る戦いからなぜ逃避したのか、ようやく理解できた。イラン人兵士が、彼らと共に(シリア)反政府軍に対して戦うため派遣されたが、そのイラン兵の少なくとも40人がコロナウィルスに感染し、シリアの地で埋葬されたからそうだ。」とのこと!!!!!
https://twitter.com/BeholdIsrael/status/1236889361104453632
2月のビズテリアの勉強会で、「疫病は、世界のいろいろな制度や構造を根こそぎ変える」ということをお話ししました。例えば、中世のペストで、英国は、フランス語と英語の二つが使われていたけれども、ペストの流行でフランス語が廃れ、英語だけが生き延び、今に至っているとか。これからも、どんどん、コロナは、爆弾よりもすごいことをしてくれるでしょう。
※そういえば、聖書の預言で、エジプトに対する災いで、ペルシア軍が猫を、進軍する軍隊の前を走らせて、エジプト軍が逃走したという逸話がありますが(紀元前525年のペルシウム戦争)、エジプト人は猫が神さまとしてあがめていたからだそうで、コロナが中東の戦いを停止させたという話で、思い出しました。