仙台から戻ってきました 4月18-20日③

水曜日 4月20日

早朝、再び御言葉の分かち合いから始まりました。リッチがテサロニケ第一2章から話してくれました。
「私たちは、あなたがたからも、ほかの人々からも、人からの名誉を受けようとはしませんでした。それどころか、あなたがたの間で、母がその子どもたちを養い育てるように、優しくふるまいました。このようにあなたがたを思う心から、ただ神の福音だけではなく、私たち自身のいのちまでも、喜んであなたがたに与えたいと思ったのです。なぜなら、あなたがたは私たちの愛する者となったからです。(6-8節)」

私は、「ただ神の福音だけではなく、私たち自身のいのちまでも、喜んであなたがたに与えたいと思ったのです。」が好きでした。イエス様の良い知らせを与えたいです。そのために私たちは存在しています。もし私たちが救われるためだけに存在しているなら、とっくに天国にいることでしょう。けれども、分かち合う機会を求めることで、「私自身のいのちまでも与える」機会を見逃さないようにしたいと思います。

朝9時に避難所に到着しました。すぐに山東さん、私、婦人たちがバーベキューの支度を始めました。リッチと他の人たちは千葉さんの家の掃除に行きました。山東さんはすごいです、女性たちもすごいです。一人ひとりが、主に与えられた能力で同時に行動している姿はすばらしいものです。

今日のメニューは、和風ハンバーグ、大根とポン酢のタレ、ソーセージ、トストグリーン、そしてご飯です。前回購入したグリルを使って焼きました。前回は日本の炭とガソリンでしたが、今回はアメリカ式のブリケットを持ってきました。

面白かったのは、山東さんと私が料理しているとき、医療隊が診療にやってきましたが、私たちが避難民だと思っていたのです。無料の健康診断を受けられるのですが、誘惑はあったのですがやめました。

清掃隊も戻ってきて、お祈りをしてから昼食を取りました。同じ人たちがやってきました。もっと顔も分かってきました。神はすばらしいです。

昼食の後にまた千葉さんの家に行って最後の仕上げをしました。ルイス、リッチ、アレックス、ザック、山東さんです。またみなが汚くなりました。まるでダーティージョッブのようです(注:ディスカバリー・チャンネルの番組)。アレックスが、充満していた変てこな臭いで吐きそうになっても何も出てこない姿を見て、笑いをこらえるのができませんでした。

でもかなりきれいになりました。次に来た時にここで寝泊りできるんじゃないかと思われるほどきれいになりました。千葉さんはできる、と言いました。どうなるかは次回を待ちます。水道も電気もないですが、寝袋を敷くには適切な部屋と木製の床があります。終わった後すぐ、千葉さんのお姉さんとご両親が来ました。千葉さんは三人に片付いてから見せたかったようです。すばらしい人々です。イエス様を必要とする人々です。

(掃除前の千葉宅:先週、清正が撮影)

(掃除後の千葉宅:今週、トラビスが撮影)

でももう4時近くになりましたで、所沢に戻らないといけません。私たちは千葉さんとそのほかの人たちのために祈って良いかを聞きました。帰路は順調でした、この前ビルさんが持ってきた無線トランシーバーで遊びながら車内の時間を過ごしました。かなり疲れましたが、共に出来た時間を感謝しています。

私たちは続けて行き、そこでお仕えすることを願っています。二週間後には、清正もリッチも自分の教会の人たちと私たちの教会の人を連れて行きます。そこで数多くの戸が開かれることを願っています。

例えば、千葉さんがぜひ会ってほしいと言っていた若い女の子に会うことができました。火曜日の夕食前、山東さん、リッチ、そして私が会いました。伊藤ひとみさんと言いますが、シングル・マザーです。胸の痛い話でした。私は聞きたくありませんでした、なぜなら、彼女がその出来事を言葉に出すことによって記憶をよみがえらせてしまうのではないかと思ったからです。とどのつまり、彼女は話し始めました。両親は溺死しました。一歳の息子さんも溺死しました。彼女のたった独りの子供です。一・二週間後に、その子を見つけました。なぜそんなに時間がかかったのか?それより早く行ったら、身の危険があったからです。彼女にかけてあげられる言葉を失いました。ただ聞いていました。

東京や所沢に来て、東松島から少し離れて時間を過ごしてもいいよ、と招きました。いっしょに祈りました。彼女は祈られることに拒否はしませんでしたが、どうやって祈ればいいのか分からなかったので、たかこさんがただ目をつむって、聞いていればいいよ、と言いました。これらのことがたった一ヶ月の間で起こったのです。絶句です。主が彼女をどれだけ愛されているか知れません。彼女のために続けて祈りたいと思います。彼女に敵が混乱や怒り、苦味をもたらさないように祈ります。皆さんもお祈りください。

このような話はどこに行ってもあります。涙を流さずにいられないことがあります。感情がこみ上げて、なんとかこの世を救いたいという気持ちにさせられます。けれども、私たちは、造り主の中における道具でしかないことを知っています。神の導きと時を求めていきたいと思います。

何らかの形で、多くの方がここで奉仕したいと思っておられると思います。悪いことでは決してありません。これからも最新情報を伝えていきます。これは短期的なことではありません。もっと多くの機会が出てくるでしょう。事実、千葉さんは、どんなに早くても、老齢の方々が仮設住宅に8月か9月に入れるようになるかなあ、と言っていました。ですから、夏に何かすることがあると期待します。主は、人が閉じることが決して出来ない多くの戸を開いておられます。祈り続けます。聞き続けます。主は確かに真実な方です。

主の祝福があるように、アロハ
牧師 トラビス