アメリカの教会情報として、いろいろなものが日頃から入ってきますが、良くないものは日本に大きな影響を与えていないのであれば、あえてご紹介することはありません。けれども昨日、フェイスブックである友人の牧師が「とても良い。日本語訳もほしい。」と書いてあったので、ざっとですが訳してみました。
背景は、ロブ・ベル(Rob Bell)という若手牧師が書いた”Love Wins(愛は勝つ)”という本に代表される、大論争になっている最近の宣教・伝道方法があると思われます。この動きについて日本語で紹介しているブログ記事があったので、背景をさらに知りたい方はそちらで読んでください。また、カルバリー・コスタメサの副牧のブライアン・ブローダソンさんも、ご自身のブログで本書の検証をしています。
このような動きがある度に私はがっかりしてしまうし、日本という宣教地にいて良かったと思うのですが、米国というのは良くも悪くも情報や考えの発信地です。韓国キリスト教会が悪いものも米国からそのまま受容し、他の国々にそれを輸出している姿も目撃しました。けれども、下の記事を読むにつけ、アメリカのそのような動きがなくても、私たちが福音を伝える時にありがちな過ちを上手に指摘していると思います。
ではご紹介します。(筆者に翻訳・掲載許可済)
古びた福音と新しい福音 ケビン・デヨング
新しい福音というのを聞いたことがありますか?成分化されているわけでもないし、誰かのものでもないし、どこかの運動のものでもありません。けれども、確実に増えてきて、行き渡っています。
新しい福音は、大抵、四つの部分によって成り立っています。
この福音は、普通、謝罪から始まります。「同じクリスチャンがしてしまったことを赦してください。キリスト教をなぜ憎んでいるかよく分かります。ガンジーが言ったとおりで、「クリスチャンはなぜ、もっとキリストらしくないのか。」というものです。十字軍、奴隷制度、魔女裁判など、私たちは大失敗をしてしまいました。ただ言えるのは、「申し訳ない」ということです。信じるに値する理由を、私たちは提供してきませんでした。」
それから、愛の神に訴えかけます。「看板や拡声器で、『悔い改めなさい、さもないと死にます。』と説教しているのをご覧になったと思いますが。けれども、神は愛であることを伝えたい。イエスを見てください。この方は遊女や取税人と付き合っておられました。無条件に愛しておられたのです。この世界はめちゃくちゃになっていますが、聖書にある良い知らせは、神はそのめちゃくちゃになったところの只中に来られて、生きておられたことです。この方はめちゃくちゃな神で、その使命は愛でした。『神が御子を世に遣わされたのは、世をさばくためではなく、御子によって世が救われるためである。(ヨハネ3:17)』とイエスは言われたのです。この方は全ての人を愛しておられました。あなたがどんな人であろうと、あなたが何を行ったにしても。この愛のゆえに、彼は殺されてしまったのです。」
三つ目の部分は、この世における神の使命に加わるように招くことです。「クリスチャンが、この神を世界に見せてこなかったというのは恥ずかしいことです。これこそが私たちの召命です。神の国は、この地上で立てられているのです。この地上において、です!死後の、遠くにあるような天においてではなく、まさにここに、たった今、進行しています。私たちが失態を犯したとしても、私たちは神の愛を示し、この国をもたらすための神の代理人なのです。宗教的用語で人々を恐れさせたり、宗教の型に押し込む方法で行うのではありません。愛によって行うのです。それがイエスの方法です。それが、イエスに従うことです。私たちは隣人を愛して、平和と正義のために働きます。問題の多いこの地球にとって、私たちがその良い知らせになることを神は望んでおられます。」
そして最後に、作為ある曖昧さをもって永遠を語ります。「誤解しないください。私は今でも死後の命を信じています。けれども、私たちの焦点は、たった今、どのような人生を送ることができるかに当てるべきです。死んだ後に地獄に行く人はいるでしょうか?その問いに私はどう答えればよいでしょうか。天国に入るのに、神は、正しい祈りや正しい信仰表明を要求されているのでしょうか。私には分かりませんが、けれども、この疑問に対しては神にお任せできると思います。私の務めは、人々を裁くことではなく、祝福することです。最後には、神の驚くべき恵みが私たちをすべて驚かすことでしょう。これこそ私が望んでいる、確かなことです。
(その2に続く)
「最近流行りの「新しい福音」 その1」への3件のフィードバック
コメントは停止中です。