(その1からの続き)
そこでブライアンは再び、その敷地を得るためにまたハイチに行きました。今度は独りです。「宣教はチームで行うんじゃなかったっけ。」という不安がよぎったり、またハリケーンがハイチを近づいているというニュースも入ってきます。そしてあいかわらず、暴動や略奪、誘拐のニュースが入ってきます。彼は、バプテスト宣教館に着きました。不動産広告はもちろんのこと、街路の名前さえなくなっている状況です、どこから手をつければよいかわからない状況でした。
コンピューターに詳しいクリスチャンの友人が、何年も前に削除された情報を入手、電話料金がわずかな中で手短に、あまりにも大雑把な情報のみを伝え聞きました。けれども、ある聖歌隊に属している人がメールで、出エジプト記23章をくださいました。
「見よ。わたしは、使いをあなたの前に遣わし、あなたを道で守らせ、わたしが備えた所にあなたを導いて行かせよう。あなたは、その者に心を留め、御声に聞き従いなさい。(20-21節)」
それで祈り求めたら、主が、「そこがその場所である」と教えてくださいました。けれども運転手に告げても自分自身あいまいなことしか言えず、いろいろなところに連れていってくれましたが、どこでも「違う」と応えました。
その所有者に電話することにしました、その運転手が電話で話してくれましたが「私はつれていかない。」というのです。「なぜなら、まるで誘拐の計画を立てている手法にそっくりだからだ。あなたのパスポートのコピーをくれ、と言っている。そして、よくわからないところで会ってくれ、と言う。」けれどもブライアンに主は「そこがその場所だ」と言われます。孤児院でも、「ハイチでは、絶対に知らない人の車に乗らないこと。」と強く言われていました。
所有者(の秘書)と話すと、「こちらに来る交通手段は?」私が「いいえ」と答えると、「車を出すから、それに乗りなさい」と言います!車が来ました、男が二人います。そして電話が所有者からまたあり、「その車に乗りなさい。」と言います。そして「パスポートあるわね。」と言うのです!でも乗ってしまいました!
・・・けれども、ヨシュアがヨルダン川を渡ろうとしていた時、水かさがもっとも増している時期でした。それでヨシュアに「恐れるな」と主は言われたのです。私も恐怖に満たされていました。けれども敷地に着いたとたん、主の強い臨在があり、そこがその場所だとはっきりしました。
実際の所有者に会おうとしましたが、人々がいろいろいて、結局会えず仕舞いでした。書類に必要なことを記入し、米国に戻り、送金をしました。
ところが二週間後、電話がありました。「深刻な事態です。お金が届いていません。送金が完了するには、所有者と直接話さないといけないようです。」そして、「その施設の所有者は、ハイチ大統領の側近です。一般人が話せるような人ではありません。でも送金を完了させるのは、話さなければいけません。」おまけに、この側近の方は蔓延したコレラ対策で極めて忙しくしています。
けれどもブライアンは、前に与えられていた出エジプト23章の御言葉を読み続けました。すると、「あなたがたの神、主に仕えなさい。主はあなたのパンと水を祝福してくださる。わたしはあなたの間から病気を除き去ろう。(25節)」とあります。ついに電話で話すことができました。
「これからとても大切なことを話します。コレラ問題の解決策です。」「解決があるのですか?!」「ええ、聖なる書に、第二書の出エジプト記23章にあります。」「水の中の病気を取り除く、という約束です。主に仕えなさい(主に立ち返りなさい)と書いてあります。それは、ハイチの人々、そしてあなたから始まります。」「私から始まるのですか?」「はい、イエス様があなたのために死んでくださいました。」互いに叫びあいながらの電話越しの会話です!そして彼は、「分かった!聖書を入手して読むから。」と言って、彼は電話を切りました。
一週間後、ハイチで選挙がありました。夜十時に国際電話がありました。「ブライアン、聖書を入手したよ。出エジプト記23章を読んだよ。ハイチはあなたの祈りを必要としている。私のために、そしてハイチのために祈ってくれ。」ハレルヤ!
そしてブライアンは聖書訓練センターの幻について分かち合うようになりました。彼はついに信者になりました!ブライアンに会うたびに、”God bless you!”を連発します。
ブライアンに主が与えられた思いは「若い人たち」でした。アハブ王に対して預言者は、若い者たちによって戦うことを命じられたように(1列王20:14)、です。それでいろいろな地域の人たちを集めました。三日間、食べていない人もいました。聖書を教える教師たちも集まってきました。そして、30-40人から10人の子達を選び、いっしょに生活を共にし始めました。
そして施設が、孤児院や学校、食糧の調達などができる免許取得の思いが与えられたのですが、孤児院の院長に相談したところ、「絶対に無理だ!11年間、取得しようとしたがなしのつぶてだ。」とのこと。けれども、その側近に電話したところ、「会合を設けるから、そこに来るように。」とのこと。その政府官邸に行き、数人の高官に挨拶しましたが、実際の免許付与手続きの役人が、「三日間で免許交付します。」とのこと。「手数料は?」と聞くと、「無料です。これは政府の命令です、即座にしなければいけません!」とのこと!!
ネヘミヤがエルサレム帰還のことをペルシヤの王に打ち明けたところ、「快く私を送り出してくれた(2:6)」とあります。またエズラも、「彼の神、主の御手が彼の上にあったので、王は彼の願いをみなかなえた(7:6)」とあります。預言者サムエルは、「主にも、人にも愛された(1サムエル2:26)」とありますが、このように私たちは人々の好意を主によって得られなければなりません。
ブライアンたちは、どこにいっても福音を語りました。みな信じて救われていきました。神が彼らを遣わしたことをハイチの人たちは知っていたようです。彼らはイエスの御名によって悪霊も追い出しました。
福音の言葉を語れば、そこにはしるしと不思議が伴います。なぜなら、神がその人々を救いたいと願っておられるからです。フィラデルフィヤにある教会に対して、イエス様は「だれも閉じることのできない戸を開いた」と言われました。
(その3に続く)
「ハイチにおける聖霊の御業 その2 - 主の導き」への2件のフィードバック
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