次の大会が無事に終わりました。
無事に昨夜、韓国済州から自宅に帰ってきました。済州は韓国の最南端の島で、「韓国のハワイ」とも言われていますが、実際は福岡県と同じ緯度で、今回は東京よりも寒かったです。けれども韓国の良い所はオンドル(床暖房)があること。夜は暑いぐらいでした。
韓国の若者、中国の若者がたくさん集まりました。韓国は旧正月の直後ということで、飛行機代が高く学生には飛行機代の費用がかさんだとのこと。中国人は、日本から東京日暮里国際教会のメンバーと、淀橋教会中国語部の牧師さんと姉妹一人が参加し、そして山東省からの兄弟姉妹がやってきました。中国人は私たちのように自由な往来はできないのですが、済州はビザ無しの特枠があります。それで済州を選んだという経緯があります。
残念ながらこの大会のお知らせが遅れて、日本人の参加者は私たち夫婦だけとなりました。だから日本の代表的な発言をいろいろ求められました。次回はぜひ日本人の兄弟たちがいらしてくれれば、と思っております。
内容は、神の国のために、歴史的なつながりの深い東洋の三ヶ国が、キリスト者を通じて平和と祝福を拡げる、ということであろうと思います。そして二十代を中心とする若者が集まっています。韓国と、中国それぞれの教会指導者が、この大会の霊的意義について、参加しながら模索をしていたのではないかと思いました。
三ヶ国語同時に歌う礼拝賛美、御言葉による奨励、礼拝の他に、小グループによる聖書からの分かち合い、また文化理解や歴史についての講義もありました。通訳は韓国語と中国語がありますが、もちろん言語の障壁は避けられません。いや、むしろそれがある意味で目的だったと思います。言語を越えたところにある、キリストを中心として御霊の愛と一致を感じ取る必要があるからです。
私個人は「平和」という、聖書にも数多く出てくる言葉についてたくさん考えさせられました。単に国同士の平和をキリスト者が求めるということではないことは知っていました。だからといって、歴史的なこと、今、国家間に横たわっている問題を無視することも、三国が集まっている意味がなくなります。やはり、歴史と文化の合間にあるキリストの命令を考えることなのだろう、と思いました。
今回は飛び入りで、脱北者で済州に住んでおられるクリスチャンも講演をしてくださいました。彼は、脱北者にとって最も住みよい国は中国であり、北朝鮮の人と韓国の人が結婚すること(彼の奥さんは韓国人です)、韓国人と中国人が結婚するのと同じように北と南の人は異国人だということを強調しました。そしてマスコミに流れる情報は悪いものばかりで、北朝鮮人にだって、悪い人もいれば良い人もいる、みんな国は同じなのだよ、ということを強調していました。ですから、歴史や文化だけでなく、資本主義と社会主義という制度の違いも考えなければいけない、ということです。
説教者の牧師さんはそれぞれ、とても福音的な勧めを行ないました。キリストの福音によって、またイエス様の命令によって初めて平和を結ぶことができるのだ、という内容です。
私は、イザヤ書2章1-5節から「平和の国」という題名で、①キリストが最も高い山におられるように、この方が第一の方となること、②主の教えがエルサレムから出たように、御言葉の権威と力を第一のものとすること、③主が諸国を裁かれるけれども、物理的な力よりも主ご自身の御言葉が力のあること、そして弱い人をいかに助けたかによって御国入りが決まること(マタイ25章後半)、について話しました。そして主の再臨の幻を抱き、その中に生きることのチャレンジを与えました。
最後の夜の分かち合いでは、若者たちがいろいろな証しをしてくださいましたが、そこで感じたことは、「イエス様に従順になること、イエス様に従っていくこと。」でした。
そこで私にも分かち合いが回ってきたので、自分はこれからイスラエルに行くことを話しました。「そこでも大いなる御業が起こっている。元パレスチナのテロリストが主を信じ、元モサドのユダヤ人がイエス様を信じ、深い交わりを持っている。世界の政治家でさえ解決できないことを、こうやってキリストは平和で結ばせてくださるのだ。彼らに共通しているのは、主イエスへの徹底的な回心、ご命令への従順だった。日中韓の間に横たわっている歴史認識の違い、社会制度の違いも、このようにして克服・解決していくのだ。」という勧めを行ないました。
合い間に観光も、もちろんしました。一つは研修的なものですが、済州は日本の沖縄に似ていて、悲惨な戦争犠牲者を出している所でもあります。日本降伏後に起こった、後に朝鮮戦争に発展するイデオロギーの戦いです。何とこの小さな島で三万人が虐殺されたとのこと!この博物館では気が重くなってしまいました。そして韓国で最も高い山、漢拏(ハルラ)山を眺める、鹿を育てている山に上ったり、次の日の朝は、韓国ドラマ「オールイン」のロケ地にもなったソプチコジ岬にも行き、そして最後に山中のハイキングコースを歩きました。
以上、報告でした。
第四回目の大会は、同じ済州で、2014年2月20-22日に行われます。けれども済州島は自然景観に満ちた観光地ですから、その前に17日から同じ施設の宿泊をすることができるようにする、とのことです。
2月17日祈りの課題はもちろん、主の御心がなるように、ということです。そして日本の若者が行けるためにもお祈りしたいと思います。ちなみにこの大会の発起人は、韓国の大学生福音運動(KGKのような存在)をずっと指導してこられた牧師さんです。ぜひ、これを機会に、韓国と中国の若者、また再び脱北者クリスチャンもいらっしゃるかもしれないので、北朝鮮の人にも会ってみてください。その交わりの中で必ず、主のご計画の深さと広さを味わえると思います。
「東アジア青年キリスト者大会(第三回)の報告」への4件のフィードバック
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