先週の水曜日、恵比寿バイブルスタディで、黙示録11章の「神殿」と「二人の証人」について学びました(原稿 ・ 音声)。黙示録10‐13章は、大患難の第七十週の半ばを中心にした出来事であり、ここで反キリストが自分の正体を現すという重要な出来事が起こります。それで私の聖書メッセージの時間が約80分と、恵比寿BSではこれまでの最長の時間を記録しました。
エルサレムの神殿の丘に第三神殿を建てようという動きは、これまでいろいろありましたが、一部のユダヤ教団体だけでなく、ヨルダンの閣僚が不満を述べたりなど、政治家が声を出すようになりました。最近は、イスラエルの閣僚からの声があったりと、不気味な音が聞こえています。
ところで、私の過去の四回のイスラエル旅行では、神殿再建財団(The Temple Institute)というユダヤ地区にある団体を訪問しましたが、彼らは自分たちで第三神殿を建てて、それでメシヤを迎えるという、ユダヤ教の中では異質な考えを持っている人々です。彼らが行っているのは、器具を用意したりして、場所さえ整えられたらすぐにでも神殿を再建できるようにしておくことです。そして、興味深いことに、韓国人監督キム・ジョンチョル氏が製作した「第三神殿」という映画に、2008年訪問時にお会いした所長さんが登場していました。
上の映画は非常に良くできています。まさに神殿建設を用意しているユダヤ教関連の人々に取材して、生の声を聞いています。それだけでなく、最後はキリスト教神学校の教授を取材して、第三神殿の意義を聖書から、その確実性を語ってもらっています。さらに地政学的立場から、神殿の丘に神殿が再建したら第三次世界大戦になるだろうという、イスラエルの教授の発言が最後に出てきます。
まさに、黙示録11章の内容を映画化したような内容です。
このキム・ジョンチョル氏のホームページに行きますと、イスラエルの現場に何度も足を運んで、イスラエルにおけるキリスト教ドキュメンタリー映画を作ることに、尋常ではない情熱を注いでおられることが分かりました。この第三神殿の他に、メシアニック・ジューが宗教的ユダヤ教徒から迫害を受けていることを伝える「回復」、そしてイスラエル、パレスチナ、そして周辺諸国でイエス様に出会った人々の証言を集めた「証言」、さらに、パレスチナ人クリスチャンの姿を描いた「赦し」を製作しています。(いずれも日本語訳の字幕があります、リンク先をクリックしてください。)内容はあまりにも濃く、時間をかけて鑑賞すべきものばかりです。
例えば、映画「証言」では、イスラエル人、パレスチナ人、周辺諸国のアラブ人やイラン人は一葉に、イエス様に幻の中でであった、天使が現れたなど、超自然的な形で主に出会っていることです。(ここには、私もよく知っている元PLOのパレスチナ人やイラン人伝道者も出てきます。)ヨエル書にある、「すべての人にわたしは霊を注ぎ、若者は幻を見て、老人は夢を見る。」ということが、そのまま成就しているということ、ゆえに終わりの日が近づいているということ、そして、そのような超自然的な体験がなければ決して納得して信じるような柔らかな心を持っておらず、ユダヤ人もアラブ人も、聖書の民族は一様にかなくなだから、という説明も聞いたことがあります。
「回復」でも、イエス様がおられたその地で、神に選ばれたその民が、まったくイエスを排除しているその姿は心が痛むと同時に、ローマ9章にある、頑なにされた心にある神の御旨、そして主ご自身またユダヤ人信者や使徒たちが受けた迫害などを想起し、ただ圧倒されるばかりです。「赦し」では、決して解決できないように見える、パレスチナ問題は、イエス・キリストにある和解によって完全に成し遂げられることを、事実、イエスを自分の救い主としたパレスチナ人によって実現しているという証言であります。彼らの特徴は、ユダヤ人への赦しと深い愛です。以上です!
【後記】
「第三の神殿」は聖書的終末に立った映画なので、監督の神学的立場が気になりました。韓国語で調べるのは時間がかかるのですが、キリスト教の神学校の教授はみな正統的な人たちです。タルボット神学校のロバート・ソーシー教授、ダラス神学校のダレル・ボック教授、そしてウォルター・カイザー名誉教授、みな有名な人々です。特に最初のお二人とは聖書預言解釈に違いはありますが、みな千年王国前再臨を信じていて、イスラエルの聖書的位置を持っています。ただ一人とても気になる人が、アービン・バクスター(Irvin Baxter)という伝道者であり、彼について調べると、厳密な意味での三位一体を否定して、イエスの名によるバプテスマを受けないと救われないとする「ワンネス・ペンテコステ」の人であり、聖書預言解釈はかなり私的なものが含まれます。キム・ジョンチョル氏のサイトを見ますと、この伝道者のミニストリーのDVDを韓国に紹介しているようで、どうなのかな?と思いました。(参照:Rapture Ready)
けれども、映画は全体として、映像でここまで現場の人々に取材てきているのは驚きで、十分に批判に耐えうる良質のものだと思います。
質問なのですが、「回復」「赦し」などの映画が見たいのですが、DVDとか販売されているのでしょうか?監督のホームページも見てみましたが、よく分かりませんでした。教えてください。今度の日曜日に大阪である「第三神殿」の上映会には参加する予定にしています。楽しみです!
ごめんなさい、まだ私も分かりません。上映会の時にご質問されてはいかがでしょうか?一応、「回復」の日本語訳は出ているようです。
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