次の記事を紹介します。
The Presbyterian Church USA turns against Israel. But they have already rejected Christ & His Word, so is this surprising? A brief analysis.
(米長老教会が、イスラエルに反対した。しかし既に、彼らはキリストと御言葉を拒絶していたのだから、それほど驚くことはない。短く分析)
どういうことかと言いますと、日本語にも記事になっているものを紹介します。
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◎米長老教会がイスラエルに圧力?
暗礁に乗り上げたイスラエルとパレスチナ和平交渉の打開に向けて、米長老教会(PCUSA)はデトロイトで開催した総会で6月20日、保有する米コンピューター大手ヒューレット・パッカード(HP)、建設機械のキャタピラー、通信機器のモトローラ・ソリューションズなど3社の株式計2100万ドル(約21億円)の売却を310票対303票の僅差で決定した。3社がイスラエルによるパレスチナ占領に加担していることを理由としている。
イスラエルが西岸地区と東エルサレムに入植地を建設しようとしていることに歯止めを掛けるねらいという。
同派は米国では主流派教会の一翼とされており、米聖公会などと並んで歴代米大統領の信徒が多い。今回の決定はイスラエルにとって一定の圧力となりそうだ。・・
◎米長老教会が同性婚容認へ
米長老教会(PCUSA、信徒180万人)はデトロイトで開催した総会で6月19日、ゲイとレスビアンの結婚式を教会で牧師が執行することを認める議案を76%対24%で採択した。併せて同派の『ブック・オブ・オーダー』(教会規則)の結婚に関する規定の中で「男性と女性」とある個所を「2人」に修正する議案も採択された。
正式決定には、同派を構成する172中会の大多数が批准する必要があるが、総会での3対1という比率での採択から、批准も順調に進むと見られる。
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この二つの記事だけを読むと、彼らが政治的に左派傾向を持っているとだけしか読めないでしょう。特に反イスラエル政策への関わりは、別に構わないんじゃない?と思っている人が日本では多いと思います。しかしそうではないことを、最初の英文の記事は教えています。米長老教会での調査結果を紹介しているのです。
– イエスこそ救いの道であると信じている人は、39%のみ。牧師の間では何と35%。
– あの有名な“In Christ Alone”(ただキリストのみ)を、「神の怒りを宥める」という歌詞が気に入らず、導入しなかった。
– 牧師の50%のみ聖書を毎日読み、6%のみ聖書を文字通り信じているとのこと。19%の牧師は再臨を信じておらず、30%の信者も再臨を信じていない。
– その他、1970年には中絶も容認する決議を出している。
そして、この教団は会員数が1965年の425万人から2013年には184万人に減っています。多くの教会がこの教団から離脱しています。
聖書信仰から離れているから、福音信仰からずれ、福音信仰からずれているから、政治的リベラルと同調しているということで、単なる政治の問題ではなく、背教の問題である、ということです。2テモテ4章1‐4節にある通りです。
上の結果を紹介したら、ある求道者の方から、「なぜ牧師が、イエスのみが救いだと信じていないの?」という質問をされました。全くその通りです、自分がまだ信じていなくても、これを本当に信じているのが教会だと分かっているから、未信者でも教会に行ってみようかな?と思うのです。そして信じた人々も、生活でもみくちゃにされて、それで本当に自分を生かす言葉を求めてきているから、教会に集うのです。そのような生の人たちがいるから、牧師だって本気だし、定期的に来ている信者たちだって本気なのです。もし聖書の言葉を本気で信じていない牧師の説教で、本気で信じていない信者ばかりだったら、そりゃ、教会に来なくなるでしょう。
今日の表向きの声は、保守的な福音派が社会の潮流に柔軟でないから、もっと進歩的になっていないから会員数が落ちているという話なのですが、しかし、実際のリベラル本流では、急激な会員数減少を経験しています。英文ですが、その問題点を取り上げたのが次の記事です。
The Real Reason Liberal Churches Are Losing Members
(リベラル派教会が会員数を失っている本当の理由)
実は以前、この教会内の潮流に警鐘を鳴らすブログ記事「日本キリスト者が試される9・11」を書いていました。その一部をこちらに抜粋します。
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アメリカの福音派の教会が霊的に衰退してしまうことは、他に大きな霊的覚醒をしている国々の教会との交わりが希薄で、まだアメリカの教会に大きく依存している日本のキリスト教会は、同期化して、聖書信仰の土台を崩されるという、とてつもない悪魔の攻撃を受けていることに気づかないといけません。
・・今、日本の福音派の指導者的立場にいる者たちが、あまりにも無神経に、自由主義神学を信奉している者たちと”対話”という美辞麗句で、時間を無駄に過ごしているのです。一般のクリスチャンたちは、毎日の生活にもみくちゃにされて、力ある福音の御言葉、困難から救い出す聖霊の力、聖書の不変の言葉にすがろうと必死になっているのです。そして、仏式の葬儀や法事、先祖供養などで迫害を受けている兄弟姉妹に、また職場で神道関連の行事に参加を強要されるいる兄弟姉妹に、「それでも私はキリストを主として従うのだ」という勇気を与えなければいけないのです。神から命じられている本業にもっと専心したらいかがでしょうか?
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教会に来たら、その福音は、そりゃあ、自分が罪ある者というメッセージから始まりますから不快になります。嫌がれるのが落ちです。しかし、嫌がりながら「気になる」言葉を私たちは発しています。それがイエス様が言われた「塩気」であります。渇きを呼び起こす言葉です。愚直に、妥協なき福音を語り続けたいですね。
【追記】
「イスラエルを祝福するとは 」の記事で書きましたが、現代のイスラエルを批判する人々の多くが、公平で公正な見方をしているかといえばかなり疑わしいものです。米国長老会の反イスラエル決議というものが、どれだけ偏見に満ちているものかイスラエルに行った者なら自ずと分かります。ネタニヤフ首相が、今回の決議に対するこう返答しました。
まず、一団を組んでイスラエルに訪問してください、とのことです。「宗教の自由が守られた民主主義の国であることが分かるでしょう。それから、シリア、リビア、イラク等にバス・ツアーを組んでください。二つアドバイスを、一つは装甲したバスであること、もう一つは自分たちがクリスチャンだと言わないことです。」ということを話しています。全く同感です。
ここ数年、旅行者で一人の死者も出していないイスラエルに比べ、最近、エジプト側の国境の町ターバでは、イスラム過激派による韓国人教会の人たちのバスが爆破されましたから。聖地旅行に特化している旅行社の方々が、キリスト教会でさえがイスラエルに偏見を持っているので、苦労しています。
いつもためになるブログをありがとうございます。楽しみに読ませて頂いています。
ところで念のためですが、この米国長老教会(PCUSA)とは別に、アメリカ長老教会PCA(Presbyterian Church in America)というところがあります。こちらは聖書を神の言葉と信じる福音的な教会です。日本の、日本長老教会は、このPCAと友好関係を結んでおり、同じく聖書に堅く立つ福音的な教会です。(聖書解釈においては、Calvaryと違うところがありますが。)もちろん、イエス様の十字架と復活、再臨信じており、堕胎や同性婚は認めていません。イスラエルに特に反対しているということもありません。私は、日本長老教会の元教職ですが、むしろ元々イスラエルには同じ神さまの子どもの長子(個人としての長子はイエス様ですが、民族として)、お兄さん的な好意をもっていました。長老教会ということでいっしょくたにされて誤解されるといけないので、一言、コメントさせていただきました。
ヨセフ太郎さん、貴重なフォロー大変ありがとうございます!そうですね、元リンク記事には、ジョエル・ローゼンバーグ氏も全ての長老教会ではなく、主を愛して、イスラエル人とパレスチナ人のどちらも愛しているすばらしい兄弟たちがいる、という但し書きが書いていました。その部分も付記しておくべきでしたね、失礼しました。
私も保守的な長老教会の方々からは、多くを学ばせていただけています。大変感謝しています。
明石先生、さっそくのご返答、ありがとうございます。そのようにおっしゃっていただいてうれしく思います。
ちなみに、以前は、イスラエル人に対して、特別な神様の民という尊敬?というか、あこがれ?というか、はありましたが、神様の救いのご計画の中で、終末に関して、特別な役割をもっているというふうには、理解が及んでいませんでした。今は、終末における神様のご計画において、イスラエルが特別な位置にあると理解しています。ちなみに、私は千年王国についてはプレミレですが、携挙についてはプレかミドルか決めかねているところです。まあ、全体としてはプレに分があるかな、と思ってはいるのですが。。。