イスラエルがアパルトヘイト国家??

イスラエル国家は、南アフリカのアパルトヘイト(人種隔離政策)国家と類似しているというプロパガンダがあります。一度、グーグルで「イスラエル アパルトヘイト」と検索してみるとよいでしょう。以下は社会的実験をしてみたビデオです。「白人だけ」「黒人お断り」という標識と同じように、テルアビブの通りや海岸で、「ユダヤ人だけ」という標識を掲げてみたら、イスラエル人がどう反応するかを見ています。

なぜ、私がここでこのような記事を投稿しているかと言いますと、イスラエルに行って実際に見て、そのような宣伝があまりにも馬鹿げていることを知っているからです。アラブ人やムスリムが街の通りを歩いている姿はあまりにも多すぎて、人々は気にも止めません。黒装束のユダヤ教徒とヒジャブを被ったムスリム女性がすれちがったり、電車ではムスリム女性とイスラエル兵士が同じ椅子で隣に座り、それぞれがスマホを眺めていたりしているので、「あまりにも溶け込み過ぎ、よく共存できているな?」と私のほうが、人々を隔離している自分の心を恥じるほどです。

次は、イスラエルとパレスチナの現地人をずっとインタビューしている人による、社会実験です。ヒジャブ(被り物)をしている女性が、リベラルなテルアビブ、多民族のハイファ、それから宗教的なエルサレム、そして宗教右派の多い入植地の中に入って歩いているのを撮影しています。それぞれで、誰かムスリム女性に悪いことを言うか、確かめてみました。結果は10時間やって、嫌がらせする人はゼロでした!

やはり、イスラエルに行っている者としてはこれは正常な風景で、「そりゃそうでしょう」と思うものばかりです。けれども、経験していない人は信じるのに時間がかかるでしょう。それだけ、偏った情報が自分の中で偏見として形成されてしまっているからです。次の参考記事をお読みください。

独立宣言から見る「ユダヤ人国家」

南アフリカの国会議員が、イスラエル国をアパルトヘイト国家だすることによって、本当に起こったアパルトヘイトの真実を矮小化しているとして怒っているビデオを紹介しています。そして独立宣言の貴重なビデオと日本語訳も紹介していています。イスラエルの成り立ちとして、既にアラブ人への対等な権利の賦与、共存を唱っています。

「孤立」という内なる戦い

もちろん、イスラエルに人種差別がないと言っているのではありません。人の集まりであり、民主主義国家にもある欠点や、差別的な偏りはあります。また、文化的なこと、これまで受けた教育の違い、民族の差異による対立は現実ものとしてあります。しかし、それは悪いものであるという認識があってのことです。制度的、社会的、法的にそうしたことは許さないという共通認識はあるのです。しかし、イスラエルの国の成り立ちそのものが間違っているとする強い圧力を世界中で受けている彼らは、言わば「孤立との戦い」を通っています。

プロパガンダ戦争での敗北

南アフリカからイスラエルに帰還したユダヤ人による記事です。イスラエルにとっての一番の呻きは、何よりも「自分たちが孤立していく」ということであり、「どうせ分かってもらえないから、自分たちで守り、自分たちで生きていくのだ」という思いが底辺にあります。その長い歴史で培ってきて、今も続いていると言えるでしょう。「いや、そうではいけない。他の人々がいなければやっていけないのだ。」という思いも働き、その葛藤の中に生きていると言ってよいでしょう。こうやってブログ記事を書いているのも、そうした彼らに寄り添いたいという、ささやかな思いからだと思います。

「イスラエルがアパルトヘイト国家??」への2件のフィードバック

  1. 赤十字国際委員会の、イスラエルとパレスチナにおける代表が、イスラエルはアパルトヘイト国家と呼ばれるようなものは何も無い、と説明しています。他の西側諸国と同じように、自分たちをイスラエル国防軍は対応してくれている、とのことです。

    ICRC official: Israel is not an apartheid state
    http://www.ynetnews.com/articles/0,7340,L-4953648,00.html

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です