米国共和党と民主党の見直し

話が再び政治に戻りますが、日本において米国の「民主党」と「共和党」のイメージが実際のと違うな、と感じる時があります。

「民主党」というと社会的弱者を助けるイメージで、共和党は白人・強者中心。そして民主党はハト派が多く、タカ派は共和党に多いと言うことです。それでオバマが大統領に選ばれた時、なぜかアメリカだけでなく、日本までが熱狂していました。

けれども、もともと対日本に対しては共和党の方が民主党よりも優しいのです。かつては「ロン・ヤス」関係、ちょっと最近ではブッシュと小泉との関係に象徴されるように、日米関係の重要性をより分かっているのは共和党の方なのです。そして、日本が経済的脅威と米国の目にうつった時、「日本叩き」の急先鋒に立ったのは民主党でした。太平洋戦争の指揮を取ったのも、民主党のルーズベルト大統領であったことを思い出してください。そして今は、「日本」を飛び越えて中国への外交を展開しています。

そして、共和党は保守主義であるがゆえに、日本にある既存の制度に対しても比較的寛容です。民主党はむしろ異質感を強調し、国際化を強要する傾向にあります。

これは政党ではないですが、在日米国人で興味深い意見を聞くことができました。在日外国人に対する不動産屋の対応を多くの外国人は「差別だ!」と強く主張します。けれども私のその知人は、「別にどうということはない。日本ではこのような制度なのだから、不便は強いられるがそのまま受け入れれば良いだけのことだ。」彼は真の右派です。均質化や悪い意味の平等化を嫌い、人々や国々が持っている文化や伝統を尊重する傾向を持っています。

一方、ある米国人は、何かにつけ日本がいかに閉鎖されている国か、差別する国かを話します。「国際化されなければいけない」というのですが、在米経験のある私に言わせると、在米外国人に対して米国人との差別化をどれだけ行なっているかを知らないのです。むしろ日本は、在住して、納税している人であれば日本人、外国人を問わず、同じ給付を与え、同じ恩恵を与えています。

どちらが良い悪いということではなく、前者が共和党の持っている保守主義で、後者が民主党が持っているリベラリズム(自由主義)です。私は、明るく大らかなイメージなのが共和党で、経済停滞や国の危機の中、必要悪として国主導の政策を推し進めているという暗いイメージが、民主党に対してあります。

アメリカ人は能天気で楽天家、そして自由をこよなく愛するからこそアメリカ人じゃないの?という気持ちが、アメリカ人に対してあります。なんで、オバマを選んじゃったの?という疑問です。でも、なんで「鳩山」を選んだの?と言い返されたら、何も言えません(汗)。

あとクリスチャンとしての倫理観を問うなら、中絶、同性愛結婚などの論点が出てくるでしょう。反対が共和党で、賛成が民主党です。