非常に、興味深い話が、聖書プロジェクト(Bible Project)で始まりました。それは、「超自然の世界」シリーズです。聖書は、私たちが目にしている世界だけでなく、目に見えない霊的な世界を描き、霊的な世界から、聖書全体に貫かれている、神の贖い(救い)のご計画を描いています。
組織神学の世界では、「天使論」と呼ばれる領域に入るでしょう。けれども、そういった枠組みでは収まらない、非常に興味深い聖書研究をしている旧約聖書学者がいます。マイケル・ハイザー(Michael S. Heiser)という方です。彼は、詩篇82篇の箇所から、従来の神々(エロヒム)の考え方を変えるような、けれども聖書釈義においては一貫性をもった論を展開させています。
神(エロヒム)はただ唯一であり、神々(エロヒム)と呼ばれているものは、偶像であり存在しないというのが従来の考え方でした。けれども、以下の箇所にあるように、明らかにエロヒムというのが、あくまでも「肩書き」であって、唯一神のことだけを指しているのではないのだということです。
「詩篇82:1 神は神の会議の中に立ち神々のただ中でさばきを下す。」
そこから、唯一の天地創造の方、ヤハウェがおられて、この方は神ですが、しかし、霊的存在がいて、それらが「神々」と呼ばれています。神はそれらを神々としてご自分の会議の中に入れている、というのです。
私は、少しほっとしますね。従来の考え方にあるような、神と人との完全な隔絶、霊的存在と目に見える存在の完全な分離を行うことによって、そこにある一体性、統一性を見失っているのではないか?と常々、思っていました。アニミズムは極端であり偶像礼拝ですが、物質と霊は完全に分離しているのではなく、相互に関わり合っているという世界が、聖書の描く世界だと思います。
このマイケル・ハイザー教授の著書The Unseen Realm(目に見えない領域)を、端的にまとめた本Supernatural(超自然の世界)があり、さらに、その本はいろいろな言語に訳されており、日本語にも訳されているのです!
(この聖書研究のためのサイトMiqlat.orgがあります。)
この教授の監修の中で、制作されているのが、聖書プロジェクトのSpiritual Beings(霊的存在)のシリーズです。日本語版では、すでに初めの三つが動画で上がっていますね!残り四つも楽しみです。
一度得た 救いを失うことはありますか?