「プーチンの国家戦略 岐路に立つ「強国」ロシア」(小泉悠著 東京堂出版)(目次)
それほど頁数の多い本ではありませんでしたが、これまでロシアについて知らなかった私は、地名とか、どんどん新しい名称や情報が出て来るので、話を追っていくのに脳みそを使いました。
聖書に出て来る役者
ずっと前から気になっていた国 ― ロシアです。
私たちは、知らず知らずのうちに、西側諸国の情報や教育、また視点で世界を見ています。日本は戦後、米国の占領下にあり、その延長で教育を受け、それから日米同盟を始めとして、世界の勢力均衡の中では西側の陣営にいますから、欧米からの情報源を主たるものとしています。特に米国の主要マスコミからのものを、表面的に翻案されているものがほとんどです。
けれども、聖書は、イスラエルを中心とするその周辺地域が舞台です。エデンの園から始まりますが、それはユーフラテス川やティグリス川の流域、すなわちイラク辺りであり、そしてアブラハムがカナンの地に渡り、そしてエジプトからの脱出がありと、創世記10章を見れば、欧州南部からロシア南部にかけて、それからイラクとイラン、そしてアラビア半島と北アフリカに至る一帯までが、聖書が具体的に網羅している地域であります。
その中で、聖書の預言において、ロシアは大きな登場人物となっています。 続きを読む 「プーチンの国家戦略 岐路に立つ「強国」ロシア」