パウロ ~愛と赦しの物語~

先週木曜日に、渋谷の映画館で「パウロ ~愛と赦しの物語~」を見ました。

パウロと言えば、異邦人に福音をもたらすのに用いられた使徒であり、使徒行伝にあるような大きな働きが、その生涯の特徴と言えますが、この映画はそうではなく、最後まで信仰を守り続け、迫害下のキリスト者を励ます姿に焦点を合わせています。

時は、ローマによる初めのキリスト者に対する迫害で、皇帝ネロが起こした時の事です。

ネロ 1世紀中ごろのローマ帝国の皇帝。ローマの大火でキリスト教徒の迫害を行った。典型的な暴君として知られる。」(世界史の窓)

ローマの大火(ウィキペディア)について、64年、ネロはこれをキリスト教徒によるものであると断定し、簡単な裁判で死刑に定め、猛獣の餌食にし、十字架につけ、松明の代わりに燃やしたりしました。映画では、松明にされているキリスト者の姿が出てきます。 続きを読む パウロ ~愛と赦しの物語~

2018年クリスチャン・メディア・サミット

イスラエル政府の報道局が主催のイベントで、去年から始まり、二回目です。イスラエルに支局や本部を置いているキリスト教系の報道局の関係者を招待して、首相や大統領、在イスラエル米大使をはじめとする方々がスピーチをして、福音派の教会とイスラエルの関係を、お祝いし、またそれぞれがどのように考えているか意見を述べる機会となっています。

Christian Media Summit Conference

イスラエルが政府として、このように福音派教会の存在を受け入れていることは画期的なことでしょう。

ネタニヤフ首相とフリードマン米大使のスピーチ(動画)

私が心に深く留まったのは、次の、二人の方のスピーチです。 続きを読む 2018年クリスチャン・メディア・サミット

「イスラエルへの情熱」−ユダヤ人とイスラエルを愛した福音主義教会の軌跡−

昨日、以下の本を完読しました。

『イスラエルへの情熱』
−ユダヤ人とイスラエルを愛した福音主義教会の軌跡−
原題:Passion for Israel
著者:ダニエル・C・ジャスター Daniel C. Juster
訳者:石井 秀和
出版:ゴスペル・ライト出版
販売価格 1,296円(本体1,200円+税)
http://gospel-light.info/?pid=132451548
https://www.amazon.co.jp/dp/4990516621
https://www.facebook.com/passion.for.israel/

私にとっては、あまりにも衝撃的な本でした。自分の信仰の歩み、聖書への取り組み、そして実際のイスラエルとの出会いから生まれてきた情熱を、プロテスタントの教会史から見事に論じていたからです。本書の推薦の言葉を借りるならば、宗教改革開始以後間もない時から、「四百年以上続く福音主義クリスチャン本流の運動」というものを、鮮やかに描き出しています。 続きを読む 「イスラエルへの情熱」−ユダヤ人とイスラエルを愛した福音主義教会の軌跡−

反イスラエル・反ユダヤの完全論破!

イスラエルについての見方が、SNSが普及してきてからでしょうか、本当に変わり、とてもほっとしています。一時、ここにあるような本が流行りました。それは、宇野正美氏の影響が大きく、ビジネス界でも当たり前に信じられ、キリスト教の中でもしぶとく続いています。私が「これは間違い」ということを話すと、何倍かのヒステリックな反発がありました。

というのも、ネットで探せば、陰謀論系の反ユダヤのものか、左翼系の親パレスチナのものの二つしか存在しなかったからです。「今のイスラエル人は聖書のイスラエル人ではない」であるとか、「ロスチャイルドによる世界資本の支配」であるとか、あともちろん「突然ユダヤ人が来て、先住民のパレスチナ人を追い出した」とか、根拠なき議論がまかり通っていたような気がします。

けれども、元々、長年のこと研究を続けてきたのは幕屋グループであり、また、中川健一氏、シオンとの架け橋、またBFPのようなプロテスタントの福音派系の団体が、しっかりとした神学や知識を持ち込んでくれたおかげによって、バランスの取れた情報が入るようになりました。 続きを読む 反イスラエル・反ユダヤの完全論破!

神々の国に、真理と愛の良き知らせ

とても、すばらしく良くできた動画をご紹介します。易しく、イエス・キリストの福音(良き知らせ)を伝えていますが、イントロが、美しい日本の風景のスライドショーと美しい音楽と共に、日本人の習俗信仰にある痛み悲しみ、それを癒し、解放する、福音を分かり易く説明してくださっています。

https://youtu.be/ToXIiDG8gME
動画の説明:「神々の国、日本。当たり前だった信仰、目から鱗。天地創造の主が、すべてをお創りになった、全知全能、唯一の神である。そこに真理と愛があります。難しいしきたりや、規律はありません。宗教は縛るもの、真理は解放するものだから。その簡単解説です。」

英語の字幕も追加されたもの:
https://youtu.be/eqKKrP9y3k4

JDファラグさん(ハワイにあるカルバリーチャペル)の日本語チャンネルから

関連記事:「美しい日本、美しい血潮

福音派の親イスラエル聖書理解と実践の重み

今年は、イスラエル建国七十周年ということで、その記念を意識した本が出版されていますが、先日は、「イスラエル - 民族復活の歴史」(ダニエル・ゴーディス著)を紹介しました。

けれども、これはイスラエル近現代史の世俗的側面を主に取り扱っていて、一般図書としては最適ですが、では、聖書信仰を持っているキリスト者が現代イスラエルをどのように見るかについての議論は「無い」と言ってよいでしょう。

聖書なくしてシオニズムはあり得ないのですが、シオニズム自体が、旧来のユダヤ教伝統の中に生きていたユダヤ人からの脱皮を意味しており、世俗の国民国家です。最後の章、また翻訳者の解説で、宗教的ユダヤ人への回帰について少し取り扱っています。

イスラエルを後押しした聖書信仰のキリスト者

しかし、聖書信仰によって民族的ユダヤ人と、シオンの地へ帰還を促す歴史は、既に英国においてスポルジョンなど、霊的復興が起こっている時に胎動としてありました。第一次大戦後、英国委任統治領となっていたパレスチナをユダヤ人の民族郷土と定めたバルフォア宣言へと至ったのですが、バルフォア伯爵自身も、当時の首相デビッド・ロイド・ジョージ伯爵も、熱心なキリスト者であり、奴隷制廃止を成し遂げたウィルバーフォース議員など、その他大勢の福音的信仰に立った者たちの間のシオニズムへの後押しは始まっていました。(参考記事:イスラエル旅行記続きを読む 福音派の親イスラエル聖書理解と実践の重み

講演会「西岡力 語る会」のお知らせ

「カルバリーチャペル・ロゴス東京」におけるイベントですが、こちらでも宣伝させていただきます。
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この都度、ソルティーの協賛で西岡力教授の講演会があります。キリスト教に普段、触れる機会のない方々に特に来ていただきたいと願っています。ぜひ、知人・友人・ご家族の方々をお誘いのうえ、お越しください。

※下の画像をクリックを押すと、PDFファイルが開きます。そこに開催場所の行き方などの情報も入っています。

人類起源の「定説」という危うさ

NHKの甚だしい進化論宣伝

NHKは、ずっと前から仮説にしか過ぎない進化論の物語を、普及するのに多くの時間を割いていますが、酷いのが「NHK 人類誕生」というシリーズを三回流し、いかにサルから人間に、そして日本の上陸したのかを、高度なアニメーションを使って説明しています。

けれども、この記事にあるように、「定説」と言われているものは、ころころ変えられています。人類が約20万年前にアフリカ東部で生まれたというのが定説と言っていますが、次の記事ではアフリカ北部のモロッコで30万年前のが見つかったとか、あまりにも変化するものであり、「定まった説」など何一つありません。

根底から覆す遺跡がトルコに

今年4月のトルコ・ギリシア旅行の旅行記を書き始めて、トルコが本当に人類の悠久の歴史を豊富に持っている国であることを知りましたが、一気に上の話のような「猿→原始人→人類」という流れを覆す遺跡が、発掘されています。それが「ギョベクリ・テベ遺跡」です。 続きを読む 人類起源の「定説」という危うさ

リベラルにある破壊性

以下はフェイスブックで行なった投稿です。

キリスト教関係者による、「平和」の名の暴力行為を考えてみる

以前から、ブログでは「平和活動」という名の下でキリスト教関係者が、排他的な政治行動への化している点について、多く書いてきました。最近では、次のような暴力行為にまで発展しています。

ちょっと国内事情:反基地平和活動家牧師、暴力事件で懲役求刑

なぜ、「キリスト教」関係者が「暴力的」になるのか?しかも、そういった人々に限って、「平和」のイデオロギーを掲げて正反対のこと、裏腹のことをしているのでしょうか?

ここに、リベラル派の教会で信仰を持ってから、福音的な信仰に変わった経歴を持つ方が書いている記事があります。その体験から感情も込めて語っておられますが、なぜそうなってしまうのか?事の本質をしっかり話してくださっています。

リベラル派クリスチャンの矛盾 正義を叫ぶ人にも潜む暴力性、逃れられない人の罪」から:
リベラルの人々が抱える最大の問題は、人間の抱える罪の問題に対して、あまりに理解が浅いということです。人間の理性に信頼を置くリベラルは、人間の悪に対して驚くほど無力です。
(関連記事:「「悪を善、善を悪とする」時代」)

かつての自分と向き合う リベラル派クリスチャンとの議論をめぐる考察」から: 続きを読む リベラルにある破壊性

「Christian News Watch~海外クリスチャン事情」

最近、とても冴えている記事を書いておられる方の、ブログを見つけました。

「Christian News Watch~海外クリスチャン事情」
フェイスブックツイッターもあります)

ブログ紹介文にこうありました、引用させていただきます。
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こんにちは。プロテスタント系の教会に通うクリスチャンです。日英翻訳者という仕事柄、英語力の維持向上のためできるだけ多くの英文記事を読むよう心がけていますが、その中で気になったキリスト教や聖書に関係のある記事を日本語にしてお届けします。

注意書き:世界のキリスト教事情は知れば知るほど愕然とするばかりの恐ろしい状態になっています。聖書の教えがどんどん退けられ、聖書に堅くつくクリスチャンは排斥されつつあります。いずれ近いうちに、世界のどの場所にいようと、聖書に忠実なクリスチャンとして生きることが非常に大きな危険を伴う時代がやって来るとしか思えません。日本人クリスチャンがそういった時代に向けて心の準備をするために少しでも役立てればと思います。
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聖書観や教会観がとても自分のに合っていて、また世界(特に欧米事情)を見る視点も似ています。海外クリスチャン事情とうたっていますが、身近な教会についての事柄や、日本のキリスト教会で起こっていることにも触れているので、とてもいいですね。

キリスト教の世界で起こっていることは膨大な情報があり、追っていくだけで精一杯で、この頃はフェイスブックやユーチューブ発信などで追われていましたが、とてもしっかりと、言葉にして説明しながら追っていておられるので、感謝です。