東アジア青年キリスト者大会2017年報告

香港における、ThreeTogetherFacebook公開ページ非公開ページ)の2月21‐23日の大会から無事に戻ってきました。これまで以上に、豊かに祝福された集会でした。とても深い兄弟姉妹間の交わり、若者たちの三国をまたがる証し、韓国キリスト教の始まりが日中発祥であること、また香港市内にある他宗教の施設(私たちのグループは、イスラムのモスク)にいった宣教師疑似体験が、とても貴重でした。

そしてこの大会の醍醐味、三か国語での同時礼拝賛美、互いの国のための祈りがあります。

とりあえず、プログラムに沿って、音声やPPTをアップさせていただきます。(リンクされている部分をクリックしてください。) 続きを読む 東アジア青年キリスト者大会2017年報告

宗教改革五百年:福音宣教のパラダイムシフト

以下のページは、ゴードン・コンウェル神学校の中にある研究所が発表した、「プロテスタントの五百年」というものです。クリックしますと、PDFファイルで図表として、1517年以後のプロテスタント教会の世界的趨勢の変化を見ることができます。

昨日まで、私は小説・映画の「沈黙」に集中して、そこにある「泥沼論」に対する反論をしていました。とても嫌なことわざで、「日本は宣教師の墓場」があります。カトリックによる宣教以後、四百年が経っているのに、キリスト者の人口は新旧教合わせて1パーセントしかいない、というものがあります。日本は、だからキリスト教が根付かない泥沼なのだ、というのが、ロドリゴを棄教せしめるために使われた、背教宣教師フェレイラが語った言葉です。彼の言葉は、今の状況を見るとそのように見えるのかもしれません。

アフリカとアジアがキリスト教の中心地 続きを読む 宗教改革五百年:福音宣教のパラダイムシフト

福音宣教者としての「沈黙」

次の記事の続きです。「映画「沈黙」- 観るべきか、観ざるべきか?」「キリシタン名跡サイト「天上の青」」「『恐れ』を恐れよ

今週水曜日、映画館で「沈黙 -サイレンスー」を鑑賞しました。フェイスブックにて、長いレビューを二日に渡って書きましたので、こちらにまとめて掲載します。

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私は、海外宣教もしていたことのある、日本人の牧者であると同時に、宣教者としての思い入れの強い、端くれです。ロドリゴの心の動き、そしてキリシタンの村の人々の心の行き交いは、非常に心を打つものでした。あまりにも生々しいので、いろんな思いが一挙に、交差しました。(※以下から話す言葉は激しいものになっていますが、決して、遠藤周作やマーティン・スコセッシ監督に向けられたものではありません。むしろ、このような作品を作ってくれたことによって、キリスト者信仰の生々しい戦いと葛藤の実存を、上手に表してくれたことに、感謝しているほどです。)

「助けてあげよう」という思いから「何もできない自分」へ

ロドリゴとガルベが、自分たちの師と仰ぎ、絶大な尊敬と信頼を持っていたフェレイラらが棄教した、という知らせを聞いた時に、日本に潜入することを申し出ます。ここの会話には、既に「私たちが行って、助け出します。」というヒロイズムが入っています。 続きを読む 福音宣教者としての「沈黙」

「恐れ」を恐れよ!

前々記事:「映画「沈黙」- 観るべきか、観ざるべきか?
前記事:「キリシタン名跡サイト「天上の青」

今晩、次の説教要約を見て、なんと言ったらいいか、言葉に言い尽くせない憤慨の思いが込み上がってきました。

ヨシュア記1-3章「恐れるな。わたしがあなたとともにあるから」

今話題の、小説・映画「沈黙」と、ヨシュアの信仰がいかに対照的であるかを述べているものです。全文をぜひ読まれることをお勧めしますが、最初の一部を下に引用させていただきます。

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日本におけるサタンの最大の働きは、人々の目を漠然とした「恐怖(terror)」に釘付けにし、主に信頼する一歩を踏み出させなくすることです。

最近、遠藤周作の「沈黙」が映画化され上映されていますが、「神は、忠実な信徒が死に直面しても、沈黙したまま」という恐怖感を広める結果にならないかと心配です。なお、主人公の神父ロドリゴは、日本人信者の命を守るために棄教せざるを得なくなりますが、それはかなり史実を反映しています。

古代教会以来、殉教者の血が流されるたびに、かえって福音が爆発的に広がったと言われますが、日本だけは例外です。1700年代初めの幕府の権力者、新井白石の記録では、20万人から30万人もが日本で殉教の死を遂げたとさえ言われています。残念ながら、それらが、「死の恐怖に勝利した」美談ではなく、日本の伝統に背いた「のろい」かのように見られるのは、世界では珍しいことかもしれません。

しかも、当時の迫害の先頭に立ったのは、大目付の井上政重を初めその多くは転びキリシタンだと言われます。彼らは信仰者の心理を熟知していました。これほど巧妙で残酷な迫害が行なわれた国はないのかもしれません。 続きを読む 「恐れ」を恐れよ!

映画「沈黙」- 観るべきか、観ざるべきか?

遠藤周作原作「沈黙」を題材にした映画「沈黙 -サイレンス-」が開始されましたね。私個人は観たいのですが、教会の人たちには言及はしたものの、かなり抑制して紹介しました。クリスチャンの間でこれほど賛否両論が出ているものは珍しいです。それだけ、信仰や福音宣教における心の琴線に触れてしまっている題材だからだと思います。自分の書いたフェイスブックの記事を紹介します。(今のところ三つまで書いています。)

1)「欧米の植民地主義的キリスト教」の弊害?

沈黙 -サイレンス- 映画が語らない真実

間もなく映画上映される、話題の「沈黙」についての記事です。本映画について、かなりFBのタイムラインにいろいろな人のシェアが流れてきます。好意的な人、楽しみにしている人もいれば、かなり衝撃を受けている人、否定的な人もいます。否定的な評価をしている人の中で、多くの方がシェアしていたこの記事を紹介します。

私は、同感する部分と疑問点のどちらもがありました。

①遠藤周作の小説

筆者の書いている、遠藤周作氏についての紹介はその通りです。彼は母親がカトリック信者であったけれども、その中で「自分の気持ち」を小説として描いているということです。彼は文学者としては素晴らしいと思いますが、云わば、完全に回心できなかったキリスト教の家庭の二世、ということです。したがって、そこで描かれているキリスト教は、聖書の描いているキリスト教ではなく、そういった視点から書かれている、個人の悩みを言い表しているのだ、という点を抑える必要があると思います。 続きを読む 映画「沈黙」- 観るべきか、観ざるべきか?

シルバートランペット Silver Trumpets

今年二月の聖地旅行の参加者の一人であった兄弟が、「音楽」と「世界・国内情勢」という二つの分野で、キリスト者ではない人々、一般の人々向けに、注意喚起の声として、聖書にある「銀のラッパ」として情報発信するFacebookページを立ち上げています。私は、世界や国内のニュース関連の発信でお手伝いさせていただいています(ニュース発信はその兄弟と私の二人によるものです)。ブログでは、情報発信の頻度が少なくなっていますが、こちらのサイトで確認していただければ幸いです。(下の画面をクリック)

音楽のほうは、ユーチューブで話題になっているゴスペル・シンガーの、出立堅太さんです。ウェブサイトもあります。

SILVER trumpets

カルバリーチャペル・アジア宣教大会2016年

thai_chaingmai9月25日の夜から10月5日まで、海外に行っておりました。9月26日から29日まで、私たちにとっては初めての、カルバリーチャペル・アジア宣教大会に参加しました。場所はタイのチェンマイです。

タイは私たちにとって、初めての国でした。飛行機から見えるその緑豊かな風景、そして降り立った時の、暑いけれども、何とも言えない柔らかな湿気、そして人々の優しさは、とても日本と親和性があると思いました。聞く所によると、物を置き忘れても誰も盗っていかないとのこと。挨拶する時の手を合わせたお辞儀など、仏教の影響が良い意味であるのでしょう。ただ、福音宣教としては、日本と同じような課題を抱えていることは想像できました。

カルバリーチャペル・コスタメサ主催のアジア地域の宣教大会は、何年も香港で行われてました。けれども市内の中のホテルで、外に出れば繁華街であり、ホテル代も高かったそうです。それで、タイに去年から移しています。ここの利点は、カンボジアなど、他の東南アジアの国々で働きを行なっている人々、また信教の自由が制限されている国々からも、比較的容易に来やすいことがあります。それで、多くのキリスト教の団体がチェンマイに来て、同じように大会を開いたりするのだそうです。主催側は企画時に東アジアからの国々からは不便になるのでは?という心配があったのですが、私たちは、香港に行くのと同じような飛行機代でした。

泊まったところは、「ホライズン・ビレッジ&リゾート(Horizon Village & Resort) 」です。 続きを読む カルバリーチャペル・アジア宣教大会2016年

西岸のムスリムに福音を伝えたユダヤ人

凄い証しです。

Jewish Man who Shared The Gospel to Muslims in the West Bank

以下は、SNSで積極的に発言している若いイスラエル人信者のハナニャ・ナフタリさん(Hananya Naftali)の投稿です。彼のお父さん、イスラエル・ナフタリさんの証しです。なんと、パレスチナ自治区の中で、ムスリムの人たちにイエス様を伝えていた、という経験を持っています!

israel-300x200彼はロシアからの帰還民です。ロシアにいた時に、医科大学でレバノン人がいたそうで、彼にロシア語を教え、彼からアラビア語を学ぶ交換をしていたそうです。それでアラビア語が話せるようになったそうです。

イスラエルに帰還後、医療従事者になるためのテストを受けたのですが、落ちてしまいました。当時は残念な思いをしていましたが、庭師の免許を取得したそうです。ここには神のご計画があったと、後から分かったそうです。 続きを読む 西岸のムスリムに福音を伝えたユダヤ人

日本の伝道「押して駄目なら引いてみよう」

こちらも昨日書いたFBの投稿です:

今、私たちの教会にフロリダ州にあるカルバリーチャペルから、一人の短期宣教師が伝道のためにいらしています。日系の方なので、お独りでも伝道をしてくださっており、私たち教会の者たちも、時間の空いている者たちがいっしょに近所を回って、公園で声をかけながら、トラクトを配っています。

そこでの大きな課題は、いつも思いますが「強い拒絶感」です。我々日本人のクリスチャンは当たり前になってしまっている反応ですが、海外からの兄弟姉妹は極端な拒否に対して驚いています。私たちの教会は東京都荒川区にありますが、中国人を始め、いろいろな国の方々が住んでおり、公園にも数多くの人たちがいました。そういった人たちの声をかけると、普通の会話ができます。そして、中国人のママ二人は、「きっと日曜日の礼拝に行きます」と答え、ミャンマーの若者も「行きたいと思います。」と答えます。

この前の礼拝の後に、四つの法則を使って互いに未信者と信者の役を演じて、伝道の練習をしました。とりあえず、語らなければならないことを知るためにもやってみました。けれども、これをそのまま使って行うことは、無理があるかもしれません。今日、一緒に動いた姉妹は、ご自分で話しかける時、短く福音伝道できる内容を書いて、それで語っていました。感動しました、とても短く福音の話をまとめたもので、手際よく語っておられました。 続きを読む 日本の伝道「押して駄目なら引いてみよう」