終わりの日と日々の戦い

ある人々のように、いっしょに集まることをやめたりしないで、かえって励まし合い、かの日が近づいているのを見て、ますますそうしようではありませんか。(ヘブル10章25節)

教会に集うことの重要性を勧めるために、しばし用いられる聖句です。

ここの「かの日が近づいている」という言葉に注目したいと思います。5月4日に、カルバリーチャペル日本カンファレンスで、「時代を理解する」という分科会を担当させていただきました。お聞きになった方は、おそらく膨大な情報と知識、また御言葉の解説で圧倒されてしまったかもしれません。けれども、こうした終末論と日々の信仰的戦いは直結しています。先日ある方に、「日頃通っている課題と、イスラム国によるキリスト者の迫害などの世界的な終末の徴は実は直結していて、一つにつながっています。」と励ましました。

「かの日」というのは主が到来される日です。このヘブル人への手紙の背景は、ユダヤ人がイエスを主と告白して生きるがゆえに、迫害を受けていました。ある人は投獄され、またある人は経済的に苦境に入りました。そしてそうした苦しみの中にいる人々を助け、一体化すると、自分自身の立場も弱められます。教会という「新しい共同体」に属しているがゆえに、古い「ユダヤ人共同体」の中に入り込んでいくことが、楽なのでその中で埋没して生きていこうとしていく強い流れが、その背景にあります。 続きを読む 終わりの日と日々の戦い

2015カルバリーチャペル日本カンファレンス

無事に、5月4‐5日、東京国分寺にて2015年のカルバリーチャペル・カンファレンスが終わりました。

今年のテーマ:「神の国が広がる」
聖書箇所:使徒の働き

聖霊が弟子たちの上に臨まれて、そこから広がる神の御国を眺めていきました。

メインセッション1「聖霊の力」山東克己(CC西東京

メインセッション2「教会の主な活動」リッチ・ローズ(CC府中

ワークショップ(分科会)
①「役割を見出す」グレン・フィップス(CC岩国
②「デボーション」安間孝明(コミティッド・ジャパン浜松
③「時代を理解する」明石清正(ロゴス・クリスチャン・フェローシップ)※パワーポイントのプレゼン

メインセッション3「教会の奉仕」トミー・ルイズ(CC宜野湾

アフターグロー(Afterglow) 高宮トラビス(CC所沢

メインセッション4「困難を通して教会が広がる」大城勝(CC那覇

メインセッション5「共に働く」リック・バーネット(CC沖縄

メインセッション6「神の計画の全体」桜井知主夫(CC国分寺

聖餐式・祈り 続きを読む 2015カルバリーチャペル日本カンファレンス

ネパール大地震救援

25日にネパールを震源地として起こった大地震によって、今現在、死者は四千人を超えたと言われています。東日本大震災において、日本は地震での死者はほとんどいなかったものの、未曽有の津波で二万人以上を亡くしましたが、ネパールはその建築構造が煉瓦を積み上げたものがほとんどであり、その被害が日本の津波のように甚大になっています。そして、ニュースによるとネパール軍による救援活動が中心ですが、全く間に合っていない状況です。周辺国、中国、インド、パキスタンなどの救援隊は現地入りしていますが、日本を含むその他の国々は空港での混乱、政府が被害状況を把握できていないなどの混乱のため、現場に向かえていないという状況です。(後記:日本時間4月28日午後5時時点で、ネパール大地震で救出活動なお難航、首相「死者1万人の可能性」 とのこと。)

そこで、私たちキリスト者は主にあって、この状況にどのように応答すればよいでしょうか?私はすぐに思い浮かんだのは、実は身近にネパールで宣教活動をしている知人の牧師たちのことです。カルバリーチャペルの人ですが、宣教会議やその他の宣教地を通して個人的に知り合い、話し合い、祈り合った仲です。カルバリーチャペル・バイブルカレッジが最近始まった、動きです。

Calvary Chapel Bible College Nepal
https://youtu.be/MgwvgPyhWqE

ネパールはヒマラヤ山脈の登山で有名だと思いますが、基本的にヒンズー教の君主制の国でしたが、2006年に民主化が始まりましたが、まだ政治的には不安定です。クリスチャンに対する迫害のある国として知られていましたが、周囲の中国やインド、カンボジアなどと並んで、最もクリスチャンが増えている国の一つとして挙げられています。そして経済的には非常に貧しい国です。地震の被害の中にあるネパールのキリスト教会を報道している記事があります。

Nepal Earthquake Collapses Churches during Weekly Worship Services

Photograph by Omar Havana, Getty
Photograph by Omar Havana, Getty

ネパールは土曜日が休日なので、多くの教会は土曜日に礼拝を守るそうです。午前10時半から正午までが礼拝時間なのですが、その終わり11時56分に地震が起こりました。そして地震による死者をすでに多くが火葬されていますが、ネパールのクリスチャンはそれがヒンズー教式のものなので、土葬にしたいと強く願っているという、背景も書かれていました。 続きを読む ネパール大地震救援

イースター(復活祭)へのご案内

私たち、ロゴス・クリスチャン・フェローシップの教会で、4月5日、主の復活を記念するイースター礼拝を行います。通常の礼拝開始は午前10時30分を早めて、午前10時から始めます。ぜひお越しください!

イースター礼拝案内トラクト

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受難週に入りました

一昨年の掲載した「明日から受難週」を再掲します。

第一日(日):棕櫚の主日(Palm Sunday)

主がエルサレムに入城された日です。メシヤとして公に入りつつも、ほふられる過越の小羊としても入られました(出エジプト12:3「十日」)。

参照聖句:マタイ21章1-11節(原稿音声

第二日(月):宮清め

主が、商売の場と化していた神殿を清められることによって、人にある宗教に対して対抗されました。そして、それを象徴するいちじくの木を呪われました。

参照聖句:マタイ21章12-21節(原稿音声

第三日(火):教えと論争の日

小羊なるイエスが、宗教者らによって試されました。しかし、誰も対抗できず、この方の真正が残りました。そして主は律法学者らを譴責され、ご自身の再臨までに起こるエルサレムの破壊を告げられました。その間に起こる世の終わりの出来事を、オリーブ山で弟子たちに語られます。

参照聖句:マタイ21章22節以降、25章まで
(原稿と音声:マタイ伝

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クリスチャンの行なう「剽窃」

今日、一つ強く思わされることがありました。以前ご紹介した「イスラーム国の衝撃」の著者、池内恵准教授が自身のブログで剽窃の問題を取り上げていました。

『イスラーム国の衝撃』を剽窃した記事についての対応

剽窃(ひょうせつ)というのは、辞書には「他人の作品や論文を盗んで、自分のものとして発表すること。」とあります。本来、自分の引用や採用している元を明らかにすれば良いのですが、それを自分のものとして発表するという問題です。上のブログ記事を読むと、単に剽窃しただけなのにそれをなかなか認めない筆者と編集部の頑なさも、見えてきます。

この記事を読んで私自身が剽窃を受けたことを思い出しました。2004年に発表された、イエス様の受難を描く「パッション」を、私は鑑賞前の評判の紹介鑑賞後の感想のどちらをもホームページで詳細に紹介しました。そうしたら、後日、あるキリスト教月刊誌で、私の文章がそのまま大幅に剽窃されているではありませんか!それで出版社にすぐに連絡し、書いた記者本人から返事がありました。「取材に時間がなくて、それで使った。」という、あっけらかんと認める文章でした。怒りを超えて唖然としましたが、「これから、気をつけてください」という旨を伝えました。キリスト教の報道機関が、剽窃が倫理的・社会的にいかに問題であるか、一般常識との乖離にがっかりしたことを覚えています。

以上、実際の剽窃の問題を取り上げましたが、実は霊的には、キリスト者はしばしばこの罪を犯しているのではないか、ということをお話ししたいと思います。

他人の言葉で自分を欺く

この前の日曜日、元ヤクザで教会を牧会しておられる進藤牧師が、私たちの教会と同じ場所で、その晩、日本華人基督者センター(JCC)主催の月例会で救いの証しをしてくださいました。久しぶりに、聖霊の力ある証しを聞くことができ、励ましを受けましたが、その中で大事な一言が彼の口から出てきました。正確に引用できないのですが、内容は次の通りです。 続きを読む クリスチャンの行なう「剽窃」

格好良く見せようとする教会

ここ一・二年の間感じている、今日の福音主義の教会にある問題をこれから、折をみて取り扱っていきたいと思います。私はクリスチャンになって25年ぐらい経ちますが、その間だけでも、次のような変遷がありました。

1)明らかな異端と社会的カルト性

信仰を持ってから間もない1990年代前半には、この存在に気をつけなければいけないと自分を戒めていました。統一協会の壺売り、エホバの証人の「輸血拒否」、後に教祖が性的嫌がらせなどで逮捕された「摂理」、行き過ぎた管理で問題となった「東京キリストの教会」(注:その後、指導者が悔い改め)など、キリスト教の根本教理から外れている団体が多くいた、ということ。熱心さ、純粋さが利用されて、そのような団体にはまっていく時であったような気がします。

2)正統的な教理を持っているのにカルト的になる教会

90年代後半から、正統的な教理を持っているのにカルト性を持つ教会が多くなったことに気づき始めました。そしてこの問題は、まさに今にも続いています。経済のバブルに合わせて、教会にも教会成長論が入り込み、会社にあるような成功哲学で運営していこうとした結果、歪みが生じ、社会的問題も引き起こす事例が多くなりました。私が驚き、悩み苦しんだのはこの部分です。クリスチャン新聞など、福音的な信仰を持っているとされる報道機関が「成功している教会」として報道していたもの、その多くが内部での歪み、カルト性を持っているものであることが多かった、ということです。

3)福音信仰からの逸脱、世的な手法の導入 続きを読む 格好良く見せようとする教会

カルバリーチャペル沖縄「主の勇士」

先週の後半は、沖縄まで行ってきました。カルバリーチャペル沖縄で水曜礼拝で御言葉を取り次ぎ、5‐7日は、オクマという名護に近い米軍管轄のリゾート地で、男性修養会にて、御言葉と通訳の奉仕にあずかりました。テーマは、ギデオンに主の使いが語った、「主の勇士」です。現役米軍兵士の体格の良い兄弟たちだけでなく、日本人の兄弟たちも数名参加されたので、大きな励みになりました。
Men's Retreat Okinawa

沖縄への旅については、共に参加した、教会の兄弟がご自身のブログで書いておられるので、そちらを紹介します。

第一日目: 「熱心に彼と和解する」

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エジプト人キリスト者に広がる愛の御国

前記事の続きです。

兄弟たちは、小羊の血と、自分たちのあかしのことばのゆえに打ち勝った。彼らは死に至るまでいのちを惜しまなかった。(黙示12:11)」

私たちは悪いニュースを聞きますが、必ず良いニュース、福音がその裏側にあります。今、心が震えています。リビアにおいて、イスラム国のテロリストによって、斬首された二十一人のコプト教徒のエジプト人の内、二人の兄弟にあたる人が、アラビア語のキリスト教衛星放送の番組で、インタビューに答えました。次の動画を見ました。初代教会の聖徒たちの再現、また過去のキリシタンの二十六聖人のエジプト版ではないかと思いました。キリストの愛による神の御国が激しく攻め入っています。

番組進行者:「ベシールさんは、リビアで殺された被害者の一人の兄弟です。ベシールさん、今のお気持ちをお伝えください。あなたの兄弟、あなたの信仰、そして神から期待していることを教えてください。」
ベシール:「一人ではありません、二人いました。殉教者ビショイ・エスタファノス・カメルと、殉教者サムエル・エスタファノス・カメルです。彼らを誇りに思っています。ビショイは25歳、サムエルは23歳です。彼らはキリスト教の誇りです。彼らは私の誇りでもあります、誇りをもって頭を上げて歩かせています。」 続きを読む エジプト人キリスト者に広がる愛の御国

2015年カルバリーチャペル宣教会議

遅くなりましたが、新年おめでとうございます。今年もよろしくお願いします。私たちは、1月4‐15日のアメリカへの旅を無事に終えて帰ってきました。霊的に充電されました。毎年恒例の新年のアメリカ、カリフォルニア帰りですが、今年は今までになく、特に交わりが祝福されました。いつも、主に三つのことをしてきます。

① カルバリーチャペル宣教会議(Missions Confenrece)1月5‐9日
2015 Missions Conference
今年のテーマは「良い、忠実なしもべだ」という、イエス様の言葉であります。カルバリーチャペルの宣教の働きは、他の教団や教派に比べれば(その歴史もまだ四十年そこそこですから仕方がないのですが)短いです。そのような新興の教会群が海外で行ってきた働きは、必ずしも大きな教会が建て上げられたという訳ではありません。しかし、忠実に、堅実な教会に土台を敷いてきたという意味では、確実に世界中に拡がっています。その中で、数に囚われないこと、堅実に、着実に、そして忠実に御言葉を教え、人々を愛して、結果は主に任せることを、それぞれのスピーカーが強調していました。下のサイトで、賛美も含めた集会の様子を観ることができます。

2015 Missions Conference

すべてのスピーカーが良かったですが、その中で大きな感動を受けたのは、中国のマカオでカルバリーチャペルをしているラスティーさんです。マカオに来てから35年、教会を始めてから25年という、「忠実」という言葉を重みをもって語っていました。 続きを読む 2015年カルバリーチャペル宣教会議