参院選を控えて - クリスチャンの投票

間もなく参院選ですが、クリスチャンにとっては「改憲」という争点の中で、信教の自由に関わる直接的意味合いのある選挙となりそうです。これまでクリスチャンと政治について、いろいろなブログ記事を書いてきましたが、そのいくつかをご紹介したいと思います。

クリスチャンの政治家

クリスチャンの政治家が、実は結構います。今回の参院選では、維新の瀬戸健一郎さんがクリスチャンであることを前面に出して活動しておられますね。上のブログ記事をご参照ください。

政治とクリスチャン

クリスチャンは党派的になるのではなく、超党派的に祈る!これが政治に対する基本的な霊的姿勢です。

キリスト者として、自民党の改憲草案に反対する

日本のキリスト教会で「九条」を根拠に反対する人たちが多いですが、私は聖書的考察からは軍事力が抵抗すべき絶対悪として考えることができません。むしろ私が懸念しているのは信教の自由であり、社会的習俗としての行事に神道的意味合いがあるのもに参加しなければいけない余地を残した条文であります。上のブログをぜひお読みください。また、次の分析記事も詳しい説明があります。

  憲法改正が宗教界に与える影響――信教の自由と政教分離

全共闘・反動・日本の誇り

日本のキリスト教会の中にある、一定の信条や思想を必ずしも非聖書的と断定することができないのに断定している、排他的傾向について、なぜそうなってしまっているのかを分析した記事です。昨日も、瀬戸健一郎さんが維新に所属していのはクリスチャンなのに信じられないという内容の投稿を読みました。ならば、社民党ならクリスチャン的なのか??政治思想を表面的なところしか見ていない傾向に、一クリスチャンとして警鐘を鳴らしました。(ちなみに私は維新応援者ではありません。)

私は、教会の牧者として、どの党に入れなさい、どの政治家を支持しなさい、ということは言ってはいけないと思っています。けれども、選挙制度のある国に生まれたものとして、その義務を神にあって行いなさいという奨励はいたします。

プライバシーとキリスト者

エドワード・スノーデン元CIA職員が、米政府が個人情報を収集をしていることを暴露して以来、個人情報がどれだけ守られているか、を焦点として世界が騒いでいます。そして間もなく参院選で、憲法改正が自民党の圧勝によって、現実的なものとなってきました。そこで国家による私生活への介入という課題が、ちょうどスノーデン氏による内部告発と重なり、ずっと温めてきたわたくし個人の思いを話さなくては、と感じました。

この前の日曜日の午後礼拝(7月14日)で、エルサレムを包囲するアッシリヤの王に対する神の言葉の中で、個人情報と監視についての話題に触れました。

あなたがすわるのも、出て行くのも、はいるのも、わたしは知っている。あなたがわたしに向かっていきりたつのも。(2列王記19:27)

驚くに値しない事

スノーデン氏の内部告発のニュースを初めて耳にした時に、私は驚くことができませんでした。「そりゃ、米政府だって、みなやっているでしょう!」と思ったこと、そして「そんなにプライバシーが気になるのなら、どうしてみんな、SNSやメール、スマートフォン、携帯など、電子媒体をあれだけ多用しているのだろう?」と疑問があるからです。 続きを読む プライバシーとキリスト者

全共闘・反動・日本の誇り

毎週火曜日朝に、東京や近辺のカルバリーチャペルの牧師や宣教師たちが、いっしょにデボーションの時を持っていますが、昨日、日本の牧師さんと話していました。彼は50代(・・と言ったら誰だかわかる人は分かる!)ですが、「私のちょっと上の世代は学生運動の世代で、反米なんだよね。それが格好良いと思う時代だった。」と言います。

私が日本の教会全体で、もしかしたら、こうなっているのではないかという感触を話します。

全共闘時代の人々

私もクリスチャンになってもう二十年以上経ちますが、信仰をもったばかりの時は、福音界には、本田弘慈先生など、戦後直後から伝道の働きをしておられる方々が健在でした。けれども一人一人、天に召され、今は、もっと若い世代に受け継がれています。

ちょうど戦後直後に自身が誕生した時代です。「団塊の世代」とも言いますが、彼らが学生時代の時に、全共闘運動安保闘争などが起こりました。

福音派(注:所謂「聖霊派」も含めて使っています)の教会は、日本基督教団のように社会派と教会派のような対立はありません。けれども、全体的に全共闘世代の人々が考えている世界観というものを、今の牧師たちの中に持っている人が多くいるような気がします。そして、そうした人々が指導者なので、神学校などで教育を受ける比較的若い世代にも、その影響が見受けられます。

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「慰安婦」と「反核」

橋下氏の慰安婦に関わる発言から、今の日本の教会にある問題を考えていきたいと思います。

橋下徹大阪市長記者会見主催:日本外国特派員協会
「私の認識と見解」日本語版全文

橋下さん、話の論点を摩り替えています。「女性の人権を尊重する立場」を言い、「女性を性の対象として利用することは、断じて許されない」と言っていますが、あのぶら下がり取材で、風俗を活用することをはっきりと薦めていたのですから、嘘でしょ!と突っ込みたくなります。そして、軍人による女の利用が、日本だけでなく世界にも共通の問題だと言っているのはその通りですが、「私たちが謝まらなければいけないし、そして世界各国も自国の問題に直視すべきだ。」「そのような習慣をなくすよう努力すべきだ。」とまで居直られてしまう論法は、「まだ他人のせいにしているな、この人、反省していない」と思われるだけです。

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ついに来た!教会の前まで来た「在特会」

私たちの教会は日暮里駅と西日暮里駅の間にあり、この地域は在日の人々、韓国人、そして中国の方々が多く住む地域です。私が、「私の予測する日本の迫害」で話したことが、ますます身近になりました。今日、共に同じ場所を礼拝場として使っている中国人系の「東京日暮里国際教会」の姉妹が撮った写真です。

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風俗発言&慰安婦問題の参考情報

以下は、二つの投稿記事「慰安婦問題」「『風俗』と男の尊厳」の続きです。

橋下氏の風俗発言に関連して、詳しく論評しているお薦めの記事が二つあります。

まずは、「小さな命を守る会」で長年主事であられ、性や命について、日本のサブカルチャーの視点から論じ、講演等をしておられる水谷潔さんの一連の記事があります。

「公益による弱者人権侵害の正当化」としての橋下市長慰安婦発言
「軍と性」、その基礎知識(1)(2)(3)

私は、一連の記事の中にある「綺麗事で済ませてはいけない」という言葉に感銘を受けています。イエス様が遊女や取税人と交わっているという非難を受けられましたが、このような問題を真正面から取り扱うことは、そのような誹りを受けかねません。

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「風俗」と男の尊厳

(前記事「慰安婦問題」の続き)

ところで橋下氏の意見は、「米軍は現状に目を向けなければいけない」と言いながら、実はご自身が風俗の実情に目を留めないという点で、非現実的で、夢想的ですらあります。性風俗における性病の問題、そして若い女性たちに、半強制的な状況で働いている者たち多くいるという現状、かつての日本の吉原にあったおぞましい惨状など、こうしたことには目を留めていないのです。そして実際にも、兵士の間に性病が蔓延し、それが兵力にも実際に悪影響を与えるという現実にも目を留めていないのです。

実は橋下氏は、なんと大阪職員の性的不祥事に対して、風俗を利用を勧めている発言を行なっています(記事)。したがって今回の発言は、軍というものを越えた彼の一つの信条に基づいていたものであるようです。彼は基本的に「男の性欲の大きさによって、女性が性犯罪を被ることがないでほしい、だから風俗を。」という歪んだ正義感があります。

そして、昨日の礼拝説教の中で、私は固有名詞を出しませんでしたが、彼の発言に触れました。神が与えれた尊厳の一つに「性」があり、風俗の利用は、女性の尊厳だけでなく、男性の尊厳を台無しにする行為であることを言及しました。

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慰安婦問題

慰安婦問題について、このブログで意見を申し上げることはありませんでした。けれども、キリスト者として、また聖書的観点から論じてみたいと思います。安倍首相の歴史認識が、韓国や中国のみならず米国からも問題視されている中で、日本維新の橋下大阪市長が、もっとつっこんだ意見を言いました。

まずは記事の紹介から。

 日本維新の会共同代表の橋下徹大阪市長は13日夕、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)を視察し同飛行場の司令官と面会した際に「もっと日本の風俗業を活用してほしい」と促していたことを明らかにした。米兵による性犯罪などの事件が後を絶たない状況を踏まえての発言だが、司令官は「米軍では禁止されている」などと取り合わなかったという。

 橋下氏は今月1日、同飛行場を視察。その際、司令官に「合法的に性的なエネルギーを解消できる場所が日本にはある。真っ正面から風俗業を活用してもらわないと、海兵隊の猛者の性的なエネルギーをコントロールできない」と述べたという。

 橋下氏によると、司令官は凍り付いたような表情をみせ、「米軍では禁止の通達を出している。これ以上、この話はやめよう」と打ち切った。

 橋下氏は記者団に対して「事件が収まる因果関係があるようなものではないが、活用を真っ正面から認めないとダメ。兵士は命を落としかねない極限状況に追い込まれており、そのエネルギーを発散させることを考えないといけない」と述べた。
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130513-00000589-san-soci

参考:橋本氏のぶら下がり取材の全文

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映画「自殺者一万人を救う戦い」

今週はゴールデンウィーク。金曜日と土曜日には、日本カルバリーチャペルのカンファレンスを控え、私は数多くの聖書説教の準備でぶっ倒れそうになっています。(笑)そんなことをやっていながら、なおやはり心に残っていることをここに書き記したいと思います。

「自殺者一万人を救う戦い」(映画紹介サイト)

アイルランド人の監督による、一時間弱のドキュメンタリー映画です。上のサイトの【作品概要】から一部を抜粋します。 続きを読む 映画「自殺者一万人を救う戦い」

私の予測する日本の迫害

次のニュースについてお話します。

靖国神社:衆参168議員が集団参拝 春季例大祭

超党派議連168人が参拝 平成17年秋以来の規模安倍首相になってから、国の流れが閉塞感から不気味な安堵感へと変わっていると感じています。私は彼、また保守系議員の動きは典型的な復古主義がその根底にあると見ていますが、しかしながらこのことに単に批判を加え、反対することが真の霊的な戦いだと思っていません。なぜなら、彼らのしていることは、日本という国の成り立ちに関わる深い宗教的、そして霊的流れを、正直に言い表しているものだからです。すなわち、神仏一体や先祖供養など、日本人のあり方の根底をなす部分を、国の制度として表明しようとする試みに過ぎないからです。

私たちがキリスト者になるときに、親がクリスチャンでなければ、徹底的な自己の死が必要です。家族や周囲からの圧力があります。それを、「いや、それでも私は主に従う」と決断したからこそキリスト者であることができます。日本は政治的には自由を享受している国ですが、霊的には他の迫害国と変わりない抑圧を受けています。したがって、単に政治的に抑圧を受けている国であれば、そのまま目に見える形で迫害に耐えているキリスト者としての生き方をすることができるのですが、政治的、また社会的自由があるがゆえに、かえって霊的な抑圧があることを見失い、妥協をする、あるいは黙ることによって、また積極的に自らの信仰告白や証ししないことによって、霊的成長を阻んでいる、ということです。

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