前記事①においては、本書の前置きの話で終わってしまいましたが、ここから中身に入ります。
ダニエル書にある世界帝国
私は、この本に衝撃を受けたのは、まず、ダニエルの見た幻にある「世界帝国の姿」の続きを見たからです。ダニエルは、ユダの国とエルサレムが神によって引き抜かれた後の、異邦の諸国、殊に世界帝国となった国々の興亡の幻を見ました。ネブカデネザルは、金属によってできた人の像であり、金がバビロン、銀がペディヤ・ペルシヤ、青銅がギリシヤ、鉄がローマ、そしてその後の世界はローマの影響を残しながら緩くつながり統合できていない、粘土と鉄のまじりあった姿を描いています。足の指はもちろん十本です。
続きを読む 「サイクス=ピコ協定 百年の呪縛」②