イスラエル旅行記その4 − 水

 真夏のイスラエル旅行はとにかく暑い。エルサレムでは、朝夕が涼しくて気持ちよかったが、北のほうのガリラヤ湖は湿気が多くて蒸し暑いし、南のエイラットでは、夜になっても熱帯夜が続いた。

 しかし、いずれにしても砂漠気候か地中海性気候で、日本の蒸し暑さに比べれば湿気は少ない。熱くて汗をかいているのだが、日本のように滝のごとく汗が流れるという感触が無いので、ついつい脱水症状や熱中症になりがちなので、こまめに水分補給を。あまりがぶがぶ飲むと塩分やカリウムが不足してしまうので、体温を冷やす程度に少量をこまめに採るのがおすすめ。日本からポカリスエットやアクエリアスの粉末を持っていって、ペットボトルに入れて混ぜて飲むのも一つの手。これなら生理食塩水を作ることができるので、塩分やカリウムの欠乏を防げる。

 さて、その水なのだが、我々は二人旅なので、かなりの水が必要だった。そこで割安の1.5リッターボトルを購入した。ツアーのバスでは500mlボトルを一本1ドルで売っていたが割高なので、一本も買わなかった。日本から500mlボトルのスポーツドリンクを持っていったので、その空ボトルや大韓航空の中で出たミネラルウォーターの小さいボトルをとっておいて、1.5リッターボトルから水を入れかえて携帯した。ホテルの冷蔵庫(ミニバー)に1.5リッターボトルは楽に3本は入る。連泊するなら3本くらいまとめ買いして入れておけばいい。

 私は日本からペットボトル(ステンレスボトル)入れと保冷バッグを持っていっていたので、500mlボトルはペットボトル(ステンレスボトル)入れ、大韓のミニボトルは保冷剤を兼ねて保冷バッグに入れておけば、午後の早い時間ぐらいまでは、水がぬるま湯にならなくて済む。エアコンのきいたバスから降りて、観光地を見学した後の、冷たい水は五臓六腑に染み渡る〜。

 当然観光スポットには売店があって、お土産品位外にもボトルの水やジュース、アイスクリームなどが売っていて、キンキンに冷えた水を飲むこともできるのだが、「食べ物事情」でも言及したとおり、1本250円〜350円はする。観光スポット毎に飲み物を買っていたら、一日で飲み物だけで簡単に一人1,000円はかかってしまうので、注意。

 割安の1.5リッターボトルの水も観光スポットでは、8〜9NISとエルサレム市内よりは1〜2NIS高め。(注:1NIS(新シェケル)=約30円)ちなみにエルサレム市内の観光客が多い通りでは、平均7NIS。庶民が買いそうなところでは6NIS。エルサレムから離れた場所の観光の場合、昼食を食べたレストランの近所にスーパーがあれば、そこで買うのが一番安い。全く同じブランドのものが4NISだったり、4.5NISだったりと観光スポットの半値で買える。他のツアー客がのんびり食事をしたり、買い物をしたりしているすきを狙って、スーパーに駆け込み、必要なものだけパパッと買って出てくるようにすれば、集合時間に間にあう。私に似たようなやり方をしていた夫婦が他に2組ほどいた。後で「お土産品事情」のところでもっと詳しく書くが、お土産品の多くもスーパーで買えば、うんとお買い得だ。

 さて、水にもいろいろなブランドがあるのだが、現地ガイドの話ではエデンというブランドがイスラエルで一番おいしいとか。でもよっぽど注意して比較しないと、味などわからないので、まあもしエデンを見つけたら、一度買ってみてください。ちなみに、エデンは私が買った水の中では4NISと一番安かったのですが・・・。この他によくあるのがマイムという名の水。ヘブル語で書いてあるので私は読めないのですが、ほぼすっかりヘブル語を忘れてしまった主人もマイムだけは読めました。マイムはヘブル語で「水」という意味だそうです。この他には、「エンゲディ」というのもあって、「谷川の鹿の流れを〜」を思い出すので、名前からはおいしそうなイメージを抱くのですが・・・。

 そうそう、激安の水をご紹介しましょう。パレスチナ人自治区のベツレヘムを観光した際のこと。子どもが「ワンドラ(1ドル)」と叫んでいました。1.5リッターボトルが110円ですよ。しかし、ラベルはアラブ語で書いてあります。確かエジプトでは、1本50円ぐらいでしたから、これでも1本売れば50円の儲けが出るわけです。

 シャバットにエルサレムの旧市街(ごちゃごちゃとした商店街のあるところ)を歩いているときに、水を買おうとしたら、この同じアラブ語ラベルの水を9NISで売りつけようとした店があった。「9NISならいらない。」と言うと、「8ならどうだ」とくる。それでも「いらない。」と返すと今度は「7」。とうとう「他のところで6NISで買えるのに、いらない。」と言ったら6NISで買えました。これだけ値切っても、店は1本100円以上の儲けがあるんです。これぞ「ザ水商売」。