イスラエル旅行記その5 − インターネット事情

 旅先から日本の家族や友人と連絡を取りたくなるのは誰しも同じ。イスラエルはITがとても進んだ国との前評判で、主人は無料で使えるところが多いだろうと期待して、荷物になるのにコンピューターを持ちこんだのでしたが・・・。

 確かに、最初に泊まったペンションは無料。クラウンプラザホテルは有料。ガイビーチホテルは無料。無料のところは別として、エルサレムで6泊、エイラットで1泊も泊まったクラウンプラザホテルを例にとってお話しよう。

 ホテルの中では、ロビーの近くなら無料で使えるといううわさがあったが、結局うわさに過ぎず、30分で4.6ドル、1時間なら8ドル。もしかして、ネットカフェならもっと安いかも、とアメリカからのグループが来るまでの自由時間を使って街中を歩いたのだが・・・。やっと見つけたネットカフェ。しかし、英語がぜんぜん通じない。近所にロシア語で書かれた店がかなりあったので、ロシア系移民の人がやっている店だったのかも。とにかくそこの利用客で英語ができる人に通訳してもらったのだが、1時間で結構なお値段だったと記憶する。わざわざコンピューターを担いでくる価値なしと判断し、ホテルでネット接続することに。

 とりあえず、30分の間に主人がメールを送ったら、その後時間切れまでニュースでも見ようと考えていたのだが、旅の疲れでばったんキュー。

 次の日の朝起きて、主人にどうだったかと尋ねると、メールさえ送れないままに終わったとか。主人は複数のサーバーを持っているのだが、よく使うほうのサーバーの調子が悪いのか何なのかちゃんとつながらない。そこで別のサーバーで送ろうとしても、同時に多数に送るとうまくいかない。そこで、個別に送ろうと細工しているうちにタイム・オーバーになってメールを送ることができなかったというのだ。結局、4.6ドルが水の泡に。

 IT先進国のイスラエルでこれはおかしい、と主人。ここはジモッティーに聞くのが一番と、夜のエルサレムの街をゆく若者に声をかける。すると、ショッピング・センターを紹介された。中にはネットカフェがある。そこの店員に尋ねると、飲み物を注文して中でネットもできるが、CSの建物の中なら無料でネット接続もできるとのこと。な〜んだやっぱりね。しかし、ちょっと甘かった。電波がどこもかしこも弱い。つながってもすぐ切れる、の繰り返し。場所を数回変えて、結局ネットカフェの向かいのテーブルが一番ましだとわかった。そこでかろうじてメールを送り、ニュースも少し見ることができた。これに味をしめてその後もここに二度ほど通ってメールを送った。

 そうこうするうちに、コンピューターが二度もダウン。カメラの写真のデータをCDにダウンロードして欲しいと言うツアー仲間のおばさんのカメラを接続するも、カメラの電池の残量が少なくて、オン・オフを何度も繰り返された後の故障。しかし、これはきっかけであって、そろそろこのコンピューターも寿命なのかもと思い、友人にはコンピューターのことを祈って欲しいと発信しました。祈りは聞かれて、その後はダウンしていません。ハレルヤ!

 ただ、ダウンしたときに、祈るのではなくて、人間的な対応策を練ってしまったのです。コンピューターが壊れる前に、今までの情報をこまめにサーバーにアップロードすればデータを失うことがないだろうと。それで、ホテルで1時間の契約で、できる限りアップロードすればどのくらいのデータがアップロードできるのかとやってみた。結果は何と、30分ほどの音声データと写真1枚分のデータをアップロードしたところでタイム・オーバーとあいなった。何でこんなにスピードが遅いの?もうコンピューターが壊れないように祈るしかない、と思った時、ほんとうは先ず祈らなきゃいけなかったんだよねと気づかされた。まず祈らなかったことで、時間も浪費したし、お金も浪費したし、一番良くなかったのは、心配して精神衛生上よくなかったこと。イスラエルでのネット経験では、祈りの大切さを再学習することにあいなった。